18 May 2017

頭で楽しむ島

下田から神津島へ。
船体が低いからか、凪だったからか、カンムリウミスズメ、ウミスズメがしっかり見られた。オオミズナギドリの群れにときおりハシボソミズナギドリが交ざる。



We took a ferry from Shimoda to Kouzushima, one of the islands of Izu archipelago, located about 180 km south of Tokyo. This island is famous for producing some obsidian and there are records of people as early as 30,000 years ago to get there across the sea to mine the stone. They used it for tools and weapons like arrow-heads. The obsidian pieces from this island were found in many places on the mainland including remote places like Noto peninsula on the Japanese sea side during Jomon prehistoric period.
多幸湾にて砂糠崎の黒曜石の露頭を眺める。この岬ですら、人を寄せ付けないザレた崖を越えなければならないのに、本当の良質な黒曜石の産地は、切り立った岩としか言いようがない恩馳島だという。縄文人はいったいどうやって黒曜石を採掘し、どんな船に乗せて運んだのだろうか。
そんな歴史の不思議に満ちた場所だというのに、多幸湾から出港した帰りの船の甲板で家族連れのお父さんが、「多幸湾側は、何にもないんだな」と、さも"見るものなし"というようにつぶやいているのを聞いてしまった。
ここには、東京の名湧水57選にも選ばれている多幸湧水が出ていて、それが海へと注ぐ砂浜で、数羽のウミネコが水を飲んだり、水浴びしたりしていた。彼らはちゃんと真水の場所を知っている。



とくに気合いを入れて鳥を探したわけではなかったけれど、島らしい鳥としてカラスバトが見聞きできた。でも三宅島のようにアカコッコやイイジマムシクイやタネコマドリがそこらにいるわけではなく、全く声すら聞かなかった。



Meadow Bunting couples were everywhere on the island.  
島はホオジロだらけだった。さえずっていたり、つがいで行動したり、繁殖しているようだ。
ヤマガラも普通種だった。神津島のヤマガラは利島から神津島にかけてのみ分布する亜種ナミエヤマガラで、顔が本土のヤマガラよりオレンジ色をしているが、三宅島などにいるオーストンヤマガラよりは色が薄い。
本土のヤマガラとオーストンヤマガラが交雑して中間的な形質になったのかと思いきや、藤田薫氏のDNAによる研究によれば、神津島のナミエヤマガラが一番、遺伝的にかけ離れているのだという。伊豆諸島に一番初めに渡り、神津島などに定着して独自に進化を遂げたのがナミエヤマガラで、その後、オーストンヤマガラの祖先がさらに南の島々に定着して独自に進化したことになる。



Cattle Egret just woke up on a tree in the early morning.  When we saw this egret in the previous evening, it was walking on a school playing ground. It must have thought that the ground is the closest place to the paddy field on the island! 
郷土資料館の資料によれば、アマサギは繁殖することもあるらしい。
とてもおもしろいと思ったのは、神津島にはシジュウカラがいないこと。論文を読むと、大島・利島・式根島・神津島・三宅島・八丈島には普通にいるらしい。何がその違いを生んでいるのだろう。
またウグイスが電線にとまって盛んにさえずっているのにも驚いた。そんなことをするウグイスは、他ではあまりみないような気がする。

写真や絵など、画像によってのみ旅を記録していると、見たもの、それも写せたものや描けたものしか成果にならないし、ひいては楽しめなくなる。でも本土では普通種のシジュウカラもムクドリもハシボソガラスもいないんだ、なんでだろう、と考えるのも島の鳥見の楽しさだ。



天草干し。天上山からの白い砂のおかげで、海が水色になる。
Gelidiaceae, a type of red algae, which is used for Agar-agar, was spread to be dried here and there on the island. When freshly picked, it has beautiful red colour. But the colour fades and becomes white as it is sun dried, and the fishy smell disappears as well.  People seem to arrange and perhaps rearrange the algae according to its drying condition, and as a result, there appear these Mondriaan's paintings on the beaches.

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