10 January 2024

伊豆旅

We spent the long weekend in Izu peninsula, watching birds, drawing birds and picking up bird feathers.  
三連休、伊豆旅をしてきた。 
伊豆に別荘を持つ夫の友人が泊まりにおいでと招いてくれたのだ。
まずは目的地ありきだったので観光の選択肢をずいぶん調べたけれど、動物園等は軒並み入園料が大人2,000円台後半、子どもも1,000円くらい! 
経営が大変なのもとてもよくわかるけれど、これでは本当に子どもの体験格差が生まれるなあとも思ってしまった。
結局うちも、こんなに出すなら森や海歩きのほうがいいよね、といつもと変わらず生き物観察をしてあちこち歩いてきた。
We found a poor dead Green Sea Turtle floating near the shore. My husband managed to pull it out of the water and we studied it.
網にひっかかってしまったのか、かわいそうに死んで浮いているアオウミガメを見つけ、引っ張り上げた。頭の鱗は剥がれていたけれど、まだとてもきれいな個体だった。
「地域の自然を守るタオル」のウミガメのデザインをするために、アオウミガメとアカウミガメの見分けや、アオウミガメの甲羅は黒いものや褐色のものがあることなどを勉強していたので、パッとアオウミガメだと見分けられたのがうれしかった。今後のために、あちこちの角度から観察した。
海水から引き上げてしばらくすると、乾いて茶色っぽく汚い感じになってしまった。水で濡らすとまたきれいに青黒く光る。
カブカのアオウミガメ
取材という意味で、もう一つうれしかったのは、一面に生えていたフユイチゴ。しかもこの絵を描いている最中、カブカが黒と白の縞がある不思議な羽を見つけた。大きさと形からカモ類ではと検討をつけていたのだが、そんな縞がある種を思いつかなかった。帰って調べたら、なんとオシドリの胸の脇の羽だった! 確かに黒い縦線が入っている。
This interesting looking feather was a breast featehre of a Mandarin duck! 
オシドリの姿は見つけ損ねたのだけれど、わたしたちが見なかった方の池にいたのかなあ。
Pale Thrush
シロハラはたくさんいて、羽も拾った。トラツグミも羽だけは拾った。
そう全ての種は見つけられないから、羽を拾っていることがわかることも多い。  
城ヶ崎海岸。
3日とも晴れていて、大島、利島、新島、式根島、神津島にくわえ、双眼鏡で三宅島と御蔵島も見えた。
日の出を見るために尾ヶ崎ウィングに車を停めたら、目の前のアロエにメジロが吸蜜にきていた。全然意識していなかったけれど、鳥媒花なんだ。
これはいつか版画にしたいなあ。
最終日はモンキーベイへ。今日はサルの群れは来ていません、と言われてしまったのだが、駐車場から望遠鏡や双眼鏡で離れザルを数頭スケッチできた。
We watched Japanese Macaques at Monkey Bay.
寝そべって何か食べていたりして、なんだかカブカみたいなヤツだった。

6 January 2024

お正月の鳥見

健康で楽しく生きていることのありがたさを実感したお正月だった。

我が家は、祖母が亡くなって、このお正月は帰省するところがなくなってしまったので横浜で年越しをし、元旦から鳥見旅に出た。
野鳥誌とともに入ってきたチュウヒを守るための寄付をつのるパンフレットを見て突然カブカが「チュウヒ、見たい!」などと言い出したので、
「見たいって言ったよね?」っとチュウヒのねぐら入り、ねぐら立ちを見る旅に即決。 
これまでは、たまたま目にする機会があった鳥を親が種名で呼ぶから何の疑問もなくそのまま覚えていたという感じだったけれど、5歳すぎてから家で図鑑を見て絵を描くようになったせいか、図鑑で覚えた鳥を「見たい」と言い出すようになった気がする。
We were watching Eastern Marsh Harriers roosting in Chiba when the earthquake happened.  Even though we were so far away from the epicenter, I felt the earthquake.     
We also watched male and female Hen Harriers roosting.   
ねぐら入りを見ている真っ最中に、地震警報を聞いた。能登と言われ、そんな遠いところ、警報間違い?などと思ったとたん、湿地のせいか妙にぐらぐら揺れた。 
こんなに遠くてもこれだけ揺れたなんて、と石川県に帰省していた幼稚園の友達の状況をはじめ、能登の被害を想像して怖くなった。
寒い寒いと言いながら粘ったおかげでハイイロチュウヒも雌雄見れ、翌朝はハイチュウを見送ってから、初日の出ならぬ二日・日の出を拝んだ。 5歳児、ハイチュウは幼稚園のサンタが持ってきたお菓子ではないことを覚えました!
ヨシガモ(Falcated duck)
ノスリ(Eastern buzzard)
万羽トモエガモも見に行った。湖面に浮かぶ群れをスケッチしていたら、おそらく猛禽類に驚いて一斉に飛び立ち、空にトモエガモの龍が舞った。
平な探鳥地で、歩く距離が長めなのでカブカはキックスケーターで移動させた。2年前に来たときはストライダーだった。家の近くには、平らでまっすぐ走れる環境が道路以外にはないので貴重な機会なのだ。
小雨降る中の探鳥だったけれど、アリスイがいた! 
My husband found a Wryneck sitting on a bush and we watched it just about enough minutes to sketch it.

望遠鏡をのぞいて描いたカブカのスケッチ。この日は望遠鏡が2台あったので平和だった。

最後ははくちょうの郷へスケッチしに。
Swans caught the setting sunlight and soon after, the paddy field water turned pink as the sun went down.

高根台の祖母の家を引き払うに当たり、カブカを『じょやのかね』のモデルになったお寺に連れていけなかったことを心残りに思っていたので、大晦日は家の近くで除夜の鐘をつけるお寺を探し、母とカブカの3人でお参りしてきた。
夫はテレビ見ているほうがいいっと来てくれなかったので、出かけたのは、わたしの小さい頃の記憶そのまま、やっぱり祖母、母、子どもという構成。わたしが"子ども"でなくて"母"になっちゃったのは不思議な気分だ。 

赤と黄色のモミジが落ちている長い階段を登ったところにある本堂の上で、月が雲から見え隠れしていた。多すぎもせず少な過ぎもしない参拝客が思い思いに鐘をついていく。こぢんまりしたとっても素敵なお寺だった。 

いつも通りでないお正月に、新しい楽しみを発見できてうれしかった。 
階段を降りて、自転車の後ろにカブカを乗せていたら、ぼそっと「鐘の音がだんだん遠ざかる」だって!

25 December 2023

我が家のクリスマス

クリスマス直前に今年も伯母の生徒のピアノの発表会があった。
カブカも去年に続き2回目。ぜんぜん練習しないので1年間亀の歩みだったけれど、ようやく両手で弾く簡単な曲ができるようになった。発表会はなぜか4曲とも苦手な3拍子の曲に決まり、カブカ以上に付き合うわたしが匙を投げそうになったが、なんとか、ちょっと間違えたくらいで弾き通せたのでホッとしている。

ピアノは、よっぽど好きな子か、教育ママでもないかぎり、上達させるの難しい……と実感中。

Just before Christmas, we had piano recital for children and students who practice under my aunt, who is a piano teacher.  My little one chose the dress because it was blue and yellow(gold) stripes just like the Elmer's Dragon. 
あの手この手を考えて、 幼稚園の周りの子の影響で、プリンセスやドレスに興味を持ちはじめていたので、今年は早々から着る服を選ばせてみた。
青と黄色(金)でりゅうみたい!っと案外大人っぽいものに決定。 それで少しはやる気を出したか、というとだいぶ怪しかったが。
練習にはりゅうりゅうを連れていく。
わたしなら発表会が終わったら、もういいやと弾かなくなりそうなのに、終わった翌日もなんとなく電子ピアノをつけて、2回くらい弾いてみているのは不思議。
今年もクリスマスディナーは浜辺でダッチオーブンローストチキン。
 We cooked our Christmas dinner at the beach. 
 母の家の庭木を剪定した枝を「グレタちゃんごめんね」と言いながら大量に燃やす。でもこうして火をつけて、直火を眺め料理をするという体験は子どもにはさせたい。
わたしがあまりに料理ができないので、夫がカブカを料理好きにさせようと、クリスマスプレゼントに子供用の包丁をあげていた。その包丁でカブカが切ったニンジンもダッチオーブンに入れた。
We did a bit of birding at a irrigation pond. There were colony of cormorants, some herons and flocks of Pochards and Pintails. 
数年前まで真ん中の島に木が生えていたのだが、いつの間にか糞の影響か枯れてしまっていて、土の島の上ですべてのカワウが地上営巣していた。

クリスマス当日、もう幼稚園は冬休みに突入しているので、せめてこの日くらいは遊んであげようと何をしたいか聞いてみたら「スケート!」というので、東神奈川のアイスアリーナに行ってきた。 留学中にちょこっと一度滑って以来だったので、わたし一人では絶対に手に負えないと思ったので母も誘って。
子どもがいると普段ぜったいにやらないことにも足を向ける。

17 December 2023

Christmas Tree

Of course, little one got taller again in two years.  I hope that the tree will still be taller when I next draw this.  
This year, we have a new big star on top, a present from my friend in the US.  
幼稚園の発表会で、去年はカメラのフラッシュが怖くて始終顔を隠し、下を向いて目をつぶっていたのに、今年はちゃんと発表もでき、ダンスも踊っていたというので、少し前から気になっていたキャンディー・ケーンを買ってもらった。

Three year old, 2021. このとき欲しがったトレーナーは、この絵にあるおもちゃの電車柄。今年はリバーシブル・スパンコールがついたものを欲しがった。「お友達みたいにハートとか星とかじゃなくても、何の絵でもいいの。カモとかで、翼鏡が緑になったり紫になったりするやつとか、もしあったらそういうの」

カモの頭と翼鏡や、ハチドリの体が緑や紫になるなんていうのがあったら、確かにほしい!
去年まで好きだった電車柄はもうちっとも来てくれず。
One year old, 2019.

16 December 2023

Twitching and birding

先週の土曜日、夕方からピアノの発表会の会場リハーサルがあるというのに、朝から一家でtwitching(情報を聞いての珍鳥追いかけ)をしにいった。 
うちの行動圏内だったのと、噂になってから日にちも経っていて、関東で珍しいという程度だからそうたくさんの人が集まっているわけではなさそうで、のんびり絵が描けそうだったから。 先日Mya-Rose Craig著の"Birdgirl"を 読んだので、なんとなくtwitchingしてみたくなったというのもある。

わたしが留学していた頃に話題になっていたBBCのドキュメンタリー "Twitchers: a Very British Obsession"に、両親のエクストリームな鳥見に連れ回されている7歳として描かれている子が、世界中で5000種を超える鳥を観察し、グレタ・トゥーンベリなどと共に環境活動する人になったという半生を描いた本だ。2002年生まれの著者なので、わたしはすでに親目線で読んでしまい、熱心なバーダー(という以上にtwitcher)夫婦の子が熱心なバーダーになるのはどういう状況だったのだろうという興味で読んだ部分が大きい。
うちは子どもが鳥嫌いにならないよう、できる限り睡眠と食事の時間を普段とずらさないようにし、子どものペースで歩き、道々木の実を拾ったり、虫捕りしたりと子どもの遊びに付き合い、その中で見られる鳥を一緒に見るようにしている。
でもこの一家は、珍しい鳥が国内のどこかに出ているとなれば、金曜日の真夜中から何百キロと運転して見に行ってしまうし、学校を何ヶ月も休ませて海外遠征をするような人たちで、ある意味その正反対! 
お母さんが双極性障害で、家族がバラバラになりかけた中、鳥見旅行をしている間だけは、まとまって家族らしく過ごせたため、鳥が好きになったという特殊な事情でもあった。
ただその、"鳥を見ている間、家族でいて楽しかった記憶"というのが鍵なのだろうという気はした。

カブカが鳥を積極的に見るようになったのは、たぶんスケッチをしだしてから。同じところに座って、わたしと同じことをする。出来上がった絵を見せ合いっこする。
能動的な行動にもなるし、自分が見た証拠もできるし、見たものを持って帰れる。祖母など他の人に自慢して見せられる。そんなことが、4歳、5歳児の"楽しい"にはつながったらしい。
たくさんスケッチしているうちに、気づけば本当に絵が上手くなって、わたしも負けまいと必死。カブカ、図にのって余計に鳥を描きたがるという構図ができあがってきた。
この2枚は望遠鏡をのぞいて描いたもの。

それでも5歳児を連れ回して鳥を見ていると、引きずり回す親になっているのか、子どもも楽しめているのか、ちょっぴり心配になるのは事実。
最近わたしは、鳥スケッチも筆ペンでトライしている。ある程度、落ち着いて描けないときは難しいので、まずは鉛筆でいつも通り描いてみて、それでもまだ鳥がいるときなど。
太い線で強弱が出たり、ちょっとした面が塗れるのはおもしろい。とくに背中の模様などを描くにはぴったり! 
イカルチドリ(Long-billed plovers)
あの鳥を見たいと思って出かけるtiwtchingも楽しいけれど、森を歩いていて良い鳥を見つける楽しさは、もっと大きい。
Japanese Green Woodpecker 
 この日は、アオゲラが目の前の木でのんびり採餌してくれて、望遠鏡を取り合いつつも 、何度もスケッチすることができた。しかもそのあとカケスも近くにやってきて、大興奮した数十分だった。

カブカが描いたスケッチは、初めくちばしは木についているもの、足が木から離れた絵になってしまい「失敗!」。次のはくちばしと足は木についたけど尾羽が離れ……何度も何度も描き直していた。キツツキ描くと、確かにそうなりがち! 
珍鳥といえば、この子は今年も健在で、相変わらずパンを食べまくっていた。毎年戻って来ているということは、パン食もとりあえずそこまでの影響はないのか。