10 May 2024

フィールドスケッチ・ワークショップ

I did a field sketch event at Tofutsu Lake in Koshimizu town. 
5月5日に濤沸湖水鳥・湿地センターでフィールドスケッチ・ワークショップをやらせていただいた。
はじめに室内で少しだけスケッチのポイントをお話して、その後は各自好きなところを見つけてスケッチ。
センターから見えるところにアオサギのコロニーがあり、巣にいる鳥はあまり動かないので恰好のスケッチ対象に。描いていると、巣は頭で思っている以上に、鳥に対して大きいんだなあなどと思う。 
 オジロワシに驚いて飛び立つ姿を描く人も多かった。わたしも飛んでいる鳥をもうちょっと上手にスケッチできるようになりたい……。
巣材を持ってきて受け渡すシーンも。
スケッチしているとだんだん寒くなってきたので室内へ。
室内からは目の前の浜にならんで休憩しているアオサギがたくさん見られた。
みんなの注目は、この足を折って座り込んでいる個体。
スケッチ会前に描いたオジロワシ
ヒドリガモとオナガガモ
なんだかんだとアオサギばっかり描いた日だったけれど、少しだけカモも。
でも、普段は一瞬双眼鏡でのぞいて、いると確認だけして終わってしまう普通種もいざスケッチしようと思うと、じっくり眺めることになるし、眺めれば眺めた時間だけ形のおもしろさや、生態のおもしろさに気づける。アオサギしかいなくてもスケッチしていると2時間や3時間はあっという間。紙と鉛筆を持つと、鳥の見方が変わる体験をしていただけたなら、よかったなあと思う。
 
マガモ
お昼を食べたあと13時からお披露目会をした。お互いのスケッチを見ながら、このスケッチいいねえとか、このアオサギわたしも描いた!などのお話。 

スケッチ会の後に寄った濤沸湖畔にて。
手前にエゾエンゴサク、その向こうにミズバショウが咲く。
エゾエンゴサクはよく見ると、花に穴があいていて、盗蜜されているのがわかった。
カブカは、いただいた透明くれよんを気に入って使っています! 大胆な良い線を描くので、その鉛筆の線が消えないというのはいいなあ。

小清水町展 アーティストトーク

In the afternoon on the 4th May, I gave the "Artist Talk" at the gallery where I am exhibiting original artworks from my picture books.
5月4日にギャラリーにて、わたしが絵本を作る上で大切にしていることや、わたしの絵本作りのやり方などを1時間ほどお話させていただいた。
Kabuka drew me talking!
濤沸湖にたくさんいるアオサギの原画をぜひというので、久しぶりに『アオサギのさかなとり』の絵をひっぱりだしてきた。
最新作の赤ちゃん絵本の原画も。
モンベルのオホーツク小清水店の2Fという立地!
1Fのツーリストセンターの窓口横で版画等の販売もしていただいている。

展示は6月30日(日)まで。9:00-18:00。 
小清水ツーリストセンター 2Fギャラリー (モンベルオホーツク小清水店2F)
『アオサギのさかなとり』『きょうはたびびより』『さくらがさくと』『はばたけ!バンのおにいちゃん』『あかちゃんのおさんぽえほん』の絵本の原画を各数点ずつ、小作品も含めて40点を展示しています。
主催:小清水町観光協会

北海道旅 その2ー鳥スケッチ

Bird skethces from Shari, Koshimizu and Abashiri. It was much colder than I expected and I needed more layers to draw birds.  But I managed some.   
オジロワシ。

3日、4日は数時間ずつKさんご夫婦にご案内いただいて小清水町、斜里町で探鳥しスケッチした。なんてぜいたくな時間!
ウミアイサ  三浦半島では圧倒的にメスタイプを見る機会のほうが多いので、きれいな夏羽個体をじっくり眺められるのはうれしい。
あのボサボサの頭を描きたいのに、潜ってしまうとツルんと髪型がと整ってしまい、少し乾くのを待つ羽目に。
オジロワシ(White-tailed Eagle)
オジロワシのハンティングも見られた。
1羽は大きすぎるコイ?(オレンジ色だった!)を捕まえ、持ち運べずに自分で食べていた。
タンチョウ(Red-crowned Crane)
エゾシカ
そしていつも同じ畑にいるオオハクチョウ。背景がいいなあ。
White-backed Woodoecker
オオアカゲラのメス。ミズバショウの咲く地面や倒木、そこに生える木の30〜50センチのとても低い位置でエサ探しをしていた。アオゲラはよく地面に降りるけれど、アカゲラ系は木の上のイメージが強かったので新鮮だった。 
シノリガモ(Harlequin Ducks)
ヤブサメやアカハラの声を聞きながらシノリガモのスケッチをするのはなんだか不思議な気分。
食べ物によるのか、お腹がほんのりピンクに染まったユリカモメがいてきれいだった。夏羽で頭がチョコレート色なのもうれしい。
カブカが幼稚園でつくってきた北海道の鳥たち。 図鑑等ほとんど見ずに、自分がフィールドで見た印象だけで作っているから、あちこち気になる部分は多い。
小清水町観光協会で売っているTORI・TABI FIELD NOTEにカブカが自分が北海道で見た思える鳥を記録していた。シール大好きな子どもにはぴったりだし、旅の記録になるのもいい。 後ろのノート部分にも日記を書くつもりでいるらしいが、タイ日記も書きかけのまま放置されているので、実現のほどはいかに。 
カブカはこの旅で11種と2亜種もライファー増やした。鳥を見始めたころっていいなあ。でも5歳でこんなに見せてしまって、将来の楽しみを奪っていないか、ちょっと心配。

9 May 2024

北海道旅その1

I was invited to Koshimizu-cho, Hokkaido to have a talk and field sketch event. So we flew to Hokkaido during this Golden-week holiday. 
First stop was at Shiretoko.
展示をさせていただいている小清水町観光協会に呼んでいただいて北海道へ。
家族旅行も兼ねて、まずはちょこっと知床をめぐった。 
知床峠から羅臼岳をスケッチ。 峠へ上がる車窓を見て「木がみんな曲がって生えてて、あかしのぶこさんの絵の木みたいだね」とカブカ。 知床自然センターに展示されていた原画をみたばかりだった。 峠からは国後島が見えた。
カブカ作。フレペの滝への道で見たエゾシカ。 

We took a short walk around the Shiretoko Goko Lakes after taking a lecture about how to avoid the Brown Bear! 
ヒグマに関するレクチャーを受けたのち、知床五湖を少し歩いた。
クマの爪痕発見。
アオジがあちこちで囀っているのがうれしい。

ホテルの部屋にテントウムシがいっぱい。これはカメノコテントウ?     
Thanks to many people, we managed to find the Eastern Skunk Cabbages for Boris, the dragon. 
今回、事前にKさんご夫妻に見たいとリクエストしていたもののひとつがザゼンソウだった。
カブカがどうしても見たかった植物。なぜならエルマーとりゅうのりゅうの大好物スカンクキャベツなのだ(実際にはアメリカの種で、より臭いらしい)。
 北関東や信州などでも2月、3月に見られる植物だが、ちょっとその時期に出掛けられずに見損ねていた。
Kさんご夫妻に加えて、Uさんご一家のご協力まで得て、みんなで防風林の林床を探しまわった。オオバナエンレイソウが咲き乱れ、ヒメイチゲがそこここに咲いていて、ザゼンソウも葉はあるのだけれど、なかなか花が見つからない。猛禽類の食べ跡らしいマガモの翼鏡やオナガガモの羽を見つけた。 ずいぶんかかって、ようやくまだ咲いていたふた株を見ることができた。 本当に忘れられない思い出になった。 そのあとダチョウシダ(クサソテツ=こごみ)も見つけた。この旅でりゅうりゅうはお腹いっぱいになったにちがいない。

もうひとつカブカが見たがっていたのがキタキツネ。 
5歳児の要望にまで対応してくださって、Kさんご夫婦には本当に大感謝だった。

We watched a mother fox and her three cubs! She wanted them to come out to the field in the sun but the cubs were very reluctant and stayed in the vegetation. 

四つ足はむずかしかった。でも最高にかわいいまだ黒っぽいキツネの子たちを美しい山を背景に見ながらスケッチできた時間は幸せだった。
On a rainy day, we visited a Shiretoko Museum and sketched some things that we would not manage do do in the wild...!
ヒグマは知床博物館でスケッチ。
湖の反対側くらいのヒグマは見て見たい気もするけれど、本物に出会わなかったというのは、とても大切なこと。