17 September 2023

夏のアトリエ2023

Even though I knew that I was going to be super busy this September, I joined this five-day summer workshop for children's illustrators at Itabashi Art Museum. Because this year's teacher was Sydney Smith! When I first took one of his books, "Town is by the Sea," I immediately got struck by his touching illustrations. I love them because they have such a sense of place. 
It was my third time to join this museum's summer workshop and it meant the final one because the museum only allows us to join for three times. 
お仕事中のみなさまにごめんなさいと言いつつ、板橋区立美術館の夏のアトリエ2023に参加してきた。夏のアトリエに参加するのは3回目。毎回本当に大変でクタクタになる5日間なので、この忙しい9月に、5歳児もいて大丈夫だろうかと最後まで応募をためらっていた。でも何しろ今回は『うみべのまちで』や『ぼくは川のように話す』のイラストを描き、今年のボローニャ審査員の一人だったシドニー・スミス氏。どうしても参加してみたいと思った。

すばらしくよく考えられたワークショップで、学びがたくさんあり、参加して本当によかった。この夏のアトリエは3回で卒業というシステムなので、もうわたしは参加できないのが本当に残念。
I haven't been back in the classroom environment for ages so it was a very inspiring yet tough five days. 
毎日、朝はシドニーが自分の本を読んでくれ、その本作りでトライしたことや、構図やディテールに込めた思いについて教えてくれた。そしてそれを踏まえたエクササイズをいくつかやった。感情を表す線や描き方を模索するものだったり、別々の人が作った絵と文を組み合わせることで、文が絵に別の意味をもたらす効果を実感できるものだったり。
photo by Sabu Sachie. 
 20人のイラストレーターと一緒にやるからこそ、他の人の表現方法をたくさん見る機会にもなり勉強になる。
I've never used techniques like montage or counter point in story telling so that was interesting to learn as well.  
He did so many demos, using many of his secret tools and liquids as well and those were just amazing to watch.
シドニーのまだ刊行前の最新作『Do you remember?』の制作過程に呼応して、今回のワークショップの最終課題は、子どもの頃の記憶からお話の場面を見つけ出し、3見開きで描くというものだった。 まずはじめに作ったのは記憶の地図。そしてそこからエピソードを二つ見つけ出して、それぞれ5分間ひたすら言葉で思い出を書き出すという作業。そうやって順を追って物語を見つけ出す作業や、それを場面に落とし込む作業をやっていけたのが、とてもわかりやすくてよかった。
photo by Sabu Sachie

For the last project, we all had to look into our childhood memory and buit a story from there. I chose my memory of watching the flooded main street with my late gran.
わたしが選んだのは、祖母との思い出。いつか絵本に発展させられたらいいなあ。
こんな修了証まで作ってくださった!

Thank you Sydney for the amazing workshop!
板橋区立美術館のみなさま、通訳の前沢明枝さん、一緒に参加したみなさん、本当に学びの多い5日間をありがとうございました。
3日続けて預かり保育に行ってくれて、夜遅くまでわたしが帰らなくても我慢してくれたカブカ、この間カブカの面倒を見てくれていた母と夫にも感謝。

11 September 2023

西宮での『はばたけ! バンのおにいちゃん』原画展が終わりました。

西宮での原画展にいらしてくださったみなさま、暑い中本当にありがとうございました。 
会期後1週間ギャラリーがお休みだったのもあり、先日原画が戻ってきて、ようやくさまざまな事後処理をしている。ブログはあとから検索できる記録を残す場という面が多々あるので、遅くなったけれど写真をアップしておく。 
Some photos from the exhibition in Nishinomiya, Hyogo, in late August.
関東でしか暮らしたことがなく、親戚一同関東にいるので、もともと関西圏は縁もゆかりもなかったのだが、前回2019年の展示を見た方がまた来てくださったりというのがうれしい展示になった。  芳名帳を見ると、「○○さんからのお知らせで来ました」と、友人が宣伝してくださったので見にいらしてくださった方もとても多くて、展示情報を関西のご友人にシェアしてくださった方にも大感謝。
幼稚園の夏休みが終わる時期に重なってしまったので、土日しか在廊できなかったけれど、
大阪にいる高校の友達二人に会えたり、普段SNS上で活動を拝見するばかりの関西バーダーとお話しできたりととても楽しい2日間だった。
カブカ連れだったので、お話の途中で邪魔が入ることも多々あり、大変失礼しました。
She got totally bored and tired after a few hours in the gallery. But everyone was very kind, feeding her, playing and talking with her.  

長時間の在廊で飽きてしまったカブカを、お菓子や工作キットで楽しませてくださったり、話相手をしてくださったり、アイスを買いに連れ出して下さったり、本当にみなさんのおかげでなんとかなりました。 それでも、このように床に転がっていたり、裸足でギャラリー中の床を擦ってルンバしてたり! 
ギャラリーの荒井さん、保育士仕事まで押し付けて、本当にさまざまお手数おかけしました。
絵本や作品、絵葉書等をご購入くださったみなさま、改めてありがとうございました。
We found several dead JJapanese rhinoceros beetles in the nearest park from the gallery and picked them up to draw! 
在廊中、飽きちゃったカブカと何度か通りを少し行ったところにある八ツ松公園へ。カブトムシの死骸がずいぶん落ちていて、オスは体長3センチくらいしかない小さいのばっかり! この夏、セミの抜け殻集めをしているので、公園でクマゼミの抜け殻も探したのだが、地面が浜の延長ような砂地だからなのか、穴すらもぜんぜん見つからなかった。 でも抜け殻は、目の前のスーパーの植栽にたくさんついていて無事に採集!
この夏のカブカのセミの抜け殻コレクション。

3 September 2023

第28回フィールドスケッチ会

We had a field sketching day to draw Japanese Green Pigeons coming to drink sea water at Terugasaki, Oiso.  It was a nice clear day and there were lots of green pigeons flying in.  

フィールドスケッチ会を大磯照ヶ崎で行った。公式報告はこちら
ヒヨ吉さんが急に欠席になり、主催者はわたし一人に。6時半に照ヶ崎へ行くと、常連さんが一人だったので寂しい会になるかなと思っていたら、その後に初参加の方が二人来てくださったので、お披露目会が楽しい雰囲気になってよかった。

この日は6時前が満潮だったので、行ったときには岩場の大半が海の下。アオバトの群れはどんどん来るけれど、どこに降り立とうと困っている感じだった。でもそのうち潮が引いてきて岩場が出ると、海水を飲む姿をじっくり観察できるようになった。
The peak time for the Green Pigeons to fly in seemed to be around seven and it became less frequent after seven thirty.
堤防の影に入って絵を描いていて、最初はとても快適だったが、だんだん影が少なくなってきて、9時にはとうとう描いている紙にも直射日光が当たるようになってきたので、早めに切り上げてお披露目会にした。
最近はあまり絵を描いていないカブカも、望遠鏡で見て雄と雌と1羽ずつは描いていた。 「トビがいるよー 描いてみたら?」と言ってみたら、「飛んでいるのは嫌だ」 参加者みんなから、それはわかる、そうだよねと言われていた。確かに飛びものって難しいよなあ。 

スケッチ会後に、どこでお昼を食べようかと考え、カブカを移動中に少し寝かせられて、涼しいところと考えてヤビツ峠へ。周りを少し歩いたらアオバトのお腹の羽が拾えたほか、15時頃にヤビツ峠レストハウスでおやつを食べていたら、アオバトが4羽くらいぴゅーっと空を飛んで行った! かなりのスピード! レストハウスの方曰く、毎日必ず15時くらいに3羽前後が一直線に飛んでいくのだそう。同じ家族群なんだろうか。興味深い。
1日で海と山のアオバトの暮らし両方を垣間見られたのはよかった。

 7月のアオバトスケッチ会は雨天中止になってしまったのだが、カブカが行く気満々になっていたので、その翌日に家族だけで見にいってきた。
ついでにその時のスケッチも。
 
前日が雨だったのと、子育てもひと段落する7月という季節のせいなのか飛来数が少なく、釣り人が岩場に入っていたので、岩場での滞在時間が短くて、描くのに苦労した。

12 August 2023

Fifth Birthday!

Little one turned five!  Time flies! 
These days, she is totally into beetles, especially the Japanese rhinoceros beetle, which she is keeping a pair of. So the theme of this year's party was the beetle. 

5歳の誕生日パーティをした。 今年のテーマは完全にカブトムシ!
去年、忙しくて誕生日カードを作り損ねてしまったので、今年は約束のカード。前夜に必死!
カブトムシケーキみたいな高度なことはうちにはできないので、母がケーキの上に飾るべくカブトムシクッキーをチビと一緒に作ってくれた。
My mum together with my little one made these rhinoceros beetle biscuits!
前から気になっていたケーキ屋さんへ朝からホールケーキの買い出しに。
「かぶかちゃん おめでとう!って書いてほしいの! ほんとに!」とチビ。
うちにいるカブトムシはカブノスケとカブコの2匹ではなく、3匹目カブカちゃんがいるらしい。そろそろ"チビ"っていうにはチビでなくなってきたし、ハンドルネームはカブカにするか…。

夫が今年もおいしいちらし寿司を用意してくれた。でも2歳までは誕生日にはおばあちゃんが3人も来てくれて、「みーんなみーんな きた!」と喜んでいたのに、義母がホームに入って来れなくなってしまい、ひーばーが亡くなってしまって、今年はえりば一人だけになってしまった。だからケーキの時間には伯母も呼んで、happy birthdayの歌の伴奏を弾いてもらった。
毎年引っ張り出してくるガーランドも、5歳はカブトムシの絵に。
She no longer chooses trains patterns for clothes nor goods although she still likes them and she prefers red and pink over blue.  Her blue period seems to be over. 
これまでずっとお寝坊さんだったのに、最近は暑いせいもあり、朝7時にもなると勝手に起きて、トイレにだけ行ったら、もうカブトムシのお世話をしている。

2 August 2023

はばたけ!バンのおにいちゃん 西宮展

バンのおにいちゃん、関西へ!
8月24日から1週間、西宮のギャラリーアライさんで「はばたけ! バンのおにいちゃん 東郷なりさ絵本原画展」をやらせていただく。

2019年にボローニャ国際絵本原画展に入選した際に、ボローニャ展が西宮市大谷記念美術館巡回すると同時に西宮ぎゃらりーさんぽの一環としてギャラリーアライさんで個展をやらせていただいた。 そのときに出版ワークスの生き物好きの編集者さんが見にきてくださり、この『はばたけ! バンのおにいちゃん』の出版が決まったのだった。
I will have the exhibition of the original prints from my Moorhen book at Gallery Arai in Nishinomiya.  It is the gallery where my editor of the book spotted me when I was exhibiting my artwork in 2019.
『はばたけ!バンのおにいちゃん』 東郷なりさ絵本原画展 
 2023年8月24日(木)〜29日(火)11:00-18:00(最終日は17:00まで) 
サイン会:26日(土)14:00〜 
※26日(土)と27日(日)は在廊予定です。チビ連れになる場合は、27日は15時半には会場を出る可能性が高いです。
場所:ギャラリーアライ 西宮市甲子園六番町14-20(阪神甲子園駅徒歩1分)

1 August 2023

玄光社『絵本のいま』2023-24掲載

各年発行の『絵本のいま』(玄光社)に今年も掲載していただいた。 

My works are on 2023-24 edition of "Illustration FILE Picture Book," published by Genkosha, which is a catalogue type book showing illustrators' portfolio.
今号はイラストレーター185名、文章家20名が載っていて、「韓国・中国・台湾の絵本のいま」などの特集がある。表紙は和歌山静子さん。

29 July 2023

夏休み 高見石ハイキング

小さい頃の夏の思い出といえば八ヶ岳だった。
わたしが今の娘と同じ4歳だったとき、美濃口から行者小屋までは歩いたのだけど、小屋で昼寝をして帰りは全部おんぶで帰ってきたらしい。

わたしはチビをおんぶして山歩きができる気がしなかったので、どのくらいなら歩いてくれるだろうと吟味した結果、白駒池に行くことにした。もう少しだけ足を伸ばすとしたら高見石かなあと、夫が登山道の雰囲気を見るために山ガールが出している動画を見つけてきた。そのYoutuberは高見石小屋の揚げパンをとてもおいしそうに食べていた。それをじっと見ていたチビが「あの人、食べたあとに、目をつぶって、うーーーん、おいしい!ってやってたね。やりたい!」っと言い出したので、がんばって登ることに!

We climbed up to Takamiishi from Shirakoma Pond in North Yatsugatake.    
It was a pleasant walk through moss forest up to the Takamiishi hat and then a rocky climb to the view point. Little one walked through out!
がんばって登った岩の頂上から自分がいままでいた白駒池を見たのは達成感があったようで、「また、山登りしたい! 岩、登りたい!」
無理に歩かせて山嫌いにしない、は気をつけていたことの一つなので、一安心。
What she wanted to draw was the reflection of trees on the pond! I was quite amazed that she noticed that in the first place. 
ルリイトトンボ Blue Damselfly
子どものペースで登るので、大人は案外余裕があり、ルリビタキやホシガラス、ミソサザイ、コガラ、ヒガラ、キクイタダキなど鳥を見られるのもよかった。
そして高見石小屋までの道はすばらしいコケの森。時間に余裕があったら、コケのスケッチもしたかった。夫がずいぶん事前学習してたけど、見分けるとなるとなかなか難しい。
Red-flanked Bluetail. 
We could hear them singing the minute we entered the forest but it was difficult to find in the deep forest. But when we climbed up to the rocky area, one perched in front of us!
ツノアオカメムシ なんてきれい! 
ミヤマオダマキ
八岳滝。 
沢を見たとたん 、「着替えある?」
手を浸けていられないほど水は冷たいのに、チビは平気でびしゃびしゃはじめる。長靴は完全に浸水。長靴の意味なし。いや、むしろバケツ代わり。
View of Yatsugatake mountain from Takizawa Bokujyo.  
小さい頃、滝沢牧場で引き馬に乗った記憶があったので、チビも馬に乗せてみた。
最終日ランチは牧場でBBQ。「せっかく旅行なのに、結局オレが肉焼いてる」っと一家の料理担当の夫は不満げだった。 
It's difficult to draw horses.

28 July 2023

夏休み 餌台のウソ

宿泊した八千穂山荘の餌台にウソがやってきた。
ウソは『14ひきの もちつき』にも出てくるし、わたしが日々使っているイギリス製のコップにもついている(お腹の赤い亜種だけど)し、太宰府のお土産の木彫りの鷽も持っているので、チビはよく知っている鳥だったが、これまで見たことがなかったので、とってもとっても喜んだ。 
Yachiho Sanso, where we stayed two nights had a bird feeder and the Bullfinch famies came reguraly.  So we sketched and sketched them.  
普段、遠くの点のような鳥や、一瞬飛んだ影を見せられて、「ほら、あのオレンジがヤマガラだよ」「いまのサンコウチョウ。見た?」などと言われているチビは、鳥がこんなに近くで見られるのは不思議で仕方なかった模様。「この木の後ろに網があるの?」と巨大なフライングケージに向かって窓がついているのかと、しきりに聞いてきておかしかった。

こうした小鳥の餌台の是非は賛否両論あって、わたしはどちらの意見にも納得する部分がある。でも、双眼鏡はまだうまく使いこなせないけれど鳥を見たい、描きたいチビと一緒にいると、こういう場所は本当にありがたい。小さい子にとって、"遠くの点ウォッチング"はやっぱり魅力的とは言い難く、鳥に興味を持たせるのは難しいから。
ウソの幼鳥は、わたしも初めて見た。単体で見たら、ダルマエナガ?!とか言ってしまいそうな顔をしている。
メスは飛来頻度が低かったけれど、それでもチビはちゃんとオス、メス、幼鳥をしっかり見分けていた。 
餌台のウソはよっぽど気に入ったらしく、帰りの車で、「フィーフィー」しか言わないと思ったら、自分は山荘の餌台にいた"ウソち"なんだと言い出す始末。本物のチビは、代わりに今も山荘にいて、餌台のヒマワリの種を食べているということになっているらしい……。
My Little one could immediately identify males, females and juveniles.
最終日の朝食後には、イカルとイカルの幼鳥もやってきた。
夫が見つけ、「あれなんだ?」っと言っていたら、チビがすぐさま「イカル!」っと識別したらしい。 見たことがないのによく知っているのは『14ひきの さむいふゆ』にひっそりと描かれているから。

 わたしは最終日の早朝に一人日の出とともに起きて、八千穂高原散歩をさせてもらった。
ホオジロがいっぱい。イカル、コガラ、ヒガラ、ノスリ、キビタキ、アカゲラ。遠くアオバトとホトトギスの声。幸せ!

27 July 2023

夏休み オオムラサキセンター

We went to Yatsugatake for our summer holiday and visited the Oomurasaki Center on the way. The centre has a walk-in cage, where they raise lots of Oomurasaki, the Great purple emperors.  But they also has a nature park which is taken cared in a very insect friendly way. 
夏休みは北八ヶ岳に行ってきた。
最近チビが虫ガールになりつつあるので、初日はオオムラサキセンターに寄った。 
園内の里山環境は虫のために整備されているので虫の気配がとても濃い。勝手に虫取りをしてはだめで、キャッチ&リリースを条件にセンターで虫取り網と虫かごを借りることができる。 アキアカネ系のトンボやハグロトンボ、イトトンボ、キチョウにゴイシジミまで追いかけ回し、網で捕まえるのも、ハンドリングもちょっとうまくなってきた。でも旅行の最初にこれをやってしまったのが失敗のもとで、以降どこへ行っても、ひたすらトンボを捕まえたがって、ちっとも歩みが進まず大変だった。
初めてみた、ルリボシカミキリ!  触角の黒い点は、毛玉のように膨らんでいるなんて、間近で見て初めて知った。
Rosalia batesi
捕まえられるとなると、それで"ゲット"した気分になって満足するのか、チビがあまり虫をスケッチしなくなった気がする。(おかげでわたしはのんびり描ける!)
虫かごに入れるとどこかへ飛んでいくことはないけど、狭い中でバタバタされてしまうので、絵を描きにくくなるという問題も。でも裏側とかを観察するのにはいいなあ。
ケージ内のオオムラサキ。
The Great purple emperor in the walk-in cage.
こういうの絶対に調べがつかないやつっと思いながら、チビが見つけたので蛾の幼虫を一緒にスケッチした。タケカレハの幼虫かな?

 園内でジョウビタキの親子を見た。いつの間にか、一番よく見られる鳥になっているみたい!