16 April 2007

はと笛


小さな白い鳩―素焼きの鳩笛だった。素朴な柄の、尻尾の部分に息を吹き込むようになっている鳩笛。
恩田陸 『月の裏側』より

柳川のお土産に、はと笛をもらった。『月の裏側』に出てきたものだ。尾の先から息を吹き込むとフゥーと鳴く。これが"あの音"なのだ!

「人工的なようでいて、そうでない、どことなく懐かしい響きの音」

本の中の物事を、ほんの一部でも実際に体験できるのは楽しい。笛を握っていると、本の世界に入りこんだ気分になる。現実になって欲しいとは言えない話だけど。

6 comments:

  1.  素敵な絵ですね。
     残念ながら現代の人は本を読んでも鳩笛のイメージが沸かないのでしょう。
     世界は進歩を続け、気がつくと環境に追われて月へ逃げる日が来るのかもしれません。滅び行く文明、鳩笛はその象徴のような気がします。
     そう思うといつか「月の裏側」と「月の表側」は繋がる日が来るのかもしれない、そんな気がしてくるから不思議です・・もちろん「あれ」はいないけれども。
     

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  2. 千樹さま、
     わたしも現代人!鳩笛のイメージはもらうまで漠然としていました。でも鳩笛を検索してみると、結構、各地にあるようです。
     都市化された環境や"人間もどき"に違和感を感じず、それが真の世界だとみんなが思ってしまう、それがこの本の怖さですよね。それを文明が滅びていると感じるのか、新たな文明と感じるかは別として…。鳩笛は新たな世界の象徴でもあるのかも。

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  3. かずまま20/4/07 16:40

    いつも読み逃げすみません。。。。
    この絵素敵ですっ。素焼きの質感が伝わってきます。
    酉年の年賀状にしたいです♪

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  4. かずままさん、
     まったく更新していなくてすみません。新学期がはじまって、かなり経つのにまだバタバタしています。近いうちにアップします!と宣言は・・・できません。(笑)
     酉年とは、ずいぶん気の長い話ですね~♪鼠笛なんていうのはあるのかな。

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  5. Tingちゃん、久しぶり☆春休みはタイに行ってたの?(G.W.にいまさらという質問だけど)。この絵はクレヨンで描いたのかな?温かみがあって良い感じですね(*^^*)

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  6. marisaさん、
    お久しぶりです。春はタイに行ってきましたよ~!月曜日に黄色いTシャツの人をたくさん見たほかは、ほとんど鳥を見ていました。(笑)
    最近よく描いている水彩でない絵はパステルという画材を使っています。要するにクレヨンみたいな、チョークみたいなものです。

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