29 October 2019

ギャラリートークと秋の休日

10月27日、山口蓬春記念館で開催中の秋季企画展「花鳥風月ー山口蓬春、日本の美を描くー」という展示に合わせて 「鳥類学的な視点で見てみよう!」というギャラリートークをやらせていただいた。
I did a gallery talk event at Hoshun Yamaguchi Memorial Hall.  I talked about the birds in Hoshun's paintings. 



現在展示されている作品には、鳥が描かれたものが5点あり、それぞれの鳥についてお話した。花鳥画にはよく鳥が描かれているけれど、自然科学をベースにした絵ではないので、鳥類学的に見ると、環境と種が合っていなかったり、オオルリがオスばかり7羽も飛んでいたり、ちょっと不思議なものも多い。
でもお話するにあたって、改めて鳥や植物の生態を調べたり、その絵を描いた背景となった出来事や記述を読んで、なるほどと気付いたことがいくつかあった。どんなことでもちょっと調べると、新しいことが分かるからおもしろい。


写真提供:山口蓬春記念館

このお仕事をするにあたり、日本野鳥の会、NPO法人バードリサーチに鳥のデータをいただき、また加藤俊之さん、野口好博さんにパワポ用の鳥の写真をお借りした。
本当にありがとうございました。



展示されている絵に、ハマユウとナンヨウセイコウチョウを組み合わせたものがあった。ハマユウと言えば、三浦半島の天神島が北限だというお話をしたのだが、帰りにその天神島に久しぶりに立ち寄った。満潮時で海側に渡れなかったけれど、遠くの杭で食事中のミサゴが見られた。



チビはコウボウムギの上で貝殻を握ったりして何やら楽しそうに遊んでいた。



正面から描きたいのだが、目が合うと遊びに集中してくれなくて、上手く描けない。



The other day, we found this winter plumage stonechat.  It was my first time finding a stonechat in Yokohama during the migration season.   
ノビタキ



ジョウビタキいないかなあと出かけたのだが、代りに見つけたのは、なんとノビタキ!



トキリマメ
さやをあけたら種はまだ茶色っぽかった。でも、今日になって見たら真っ黒になっていた。さやが開いてしまったので、あわてて黒くなった?!

21 October 2019

秋のスケッチ

いろいろな仕事が重なりに重なったまま何ヶ月も必死でこなし続けていたのが、ちょっと一段落ついた。わたしが目下やるべき作業は全部提出したのに、まだ誰からも返信が返ってこない!
いまのうちにと、最近のスケッチをアップする。これから、また一気にフィードバックが返ってきて忙しくなるのは目に見えているので、つかの間の休日を楽しむ。



Every weekend, I had been saying to my husband, " let's go somewhere we might find some migrating flycatchers."
On the 13th after the enormous typhoon 19, I found a female Narcissus Flycatcher and last weekend we finally found this Grey-streaked Flycatcher!



舞岡公園で、モズのメス。今年の家の周辺でのモズの初認は9月21日だった。



アオサギ



家の近くの林で、ツリガネニジン。



ツリフネソウが咲き乱れていて、ハナバチが一つひとつ立ち寄っていた。



夫が描いて〜と買ってきたイシガキダイ。明日の晩ご飯らしい。

12 October 2019

1歳になったチビ

9月1日の日曜日、とうとうチビがベンチ型のわたしの椅子、そして作業机へとよじ登れるようになってしまった。机の上は何といっても魅惑的なものがいっぱい。 それからは、気がつくとよじ登っていて目を離せなくなり、仕事にもならなくなった。



My little one climbed up my chair, making mischief.   She loves cards!
これではとても困るので、旅行後に机の周りに柵をつけて、仕事中はわたしが檻に入ることになった。机がまたわたしの聖域になり、ちょっと一安心!



関西旅行直前に生まれて初めて熱を出したと思ったら、突発性発疹だった。幸い熱は一夜でさがり、翌日からはかなり元気になったけれど、「不機嫌病」の名の通りちょっと気に入らないことがあるとすぐ泣きわめいて、その後しばらくは大変だった。
顔とお腹は発疹でブツブツでも、椅子によじ上り、いたずらをしたいくらい元気なので余計に困る。



元気になってすぐに関西旅行に連れ出され、初めて新幹線に乗ったチビ。
Sketch in the Shinkansen train to Kansai area.   



レンタカーを借りる手続きをする間、ベビーカーで待つ。



中身はまだ赤ん坊なのに、うちの子は顔だけはいっぱしの子どもみたいにできあがっているので、バーダー誌などを読んでいても、けっこう様になっている。上下逆さだったりするのだけれど。



10月5日、初めて紙に何かを描いた!
ハーフバースデイに知人からクレヨンをいただいたので、これまでも時々、それで絵が描けるかやらせてみていたのだが、振って舐めるばかりで紙に描くそぶりは見せていなかった。ところが土曜日の夕方にふとチビを見たら、わたしのリュックサックから手帳と鉛筆を引っ張り出して、いたずら書きをしていた!
クレオンを持たせてみたら、少し何か描いてくれた。これからが楽しみだ。

4 October 2019

中国語に翻訳

A few weeks ago, I received the simplified Chinese edition of the "Magnificent Birds" book!  It's very interesting to see it because I can read some of the characters and assume what is written.
Magnificent Birdsの中国語版、『华丽的鸟』の見本が家に届いた。
英国沃克出版社著、东乡奈梨莎绘、汪珍译、北京联合出版公司



When the translation deal was decided, publisher asked me how to write my name in Chinese. My last name Togo has Chinese characters but not my first name Narisa. So I asked my dear friend artist, Yiting Lee to help me pick the characters. It's so good to have international friends.
中国語版が出るにあたり、出版社から、名前の漢字を聞かれた。「東郷」はそのまま簡易体にするので良いが「なりさ」は平仮名しかないので困った。今になって、名前の漢字を自分で選ぶことになるとは!
この場合、中国語で「なりさ」と読めることが肝心だ。日本語で「な」と読んでも、例えば「菜」の字は中国語では「ツァイ」になるので使えない。
ケンブリッジで一緒に学んだ仲間のYitingに助けてもらおうと聞いてみたら、とてもおもしろいことを教えてくれた。日本人の名前として「なりさ」を訳すなら一般的には「奈里紗」になる。どれも日本語で使う漢字でしょ? もし西洋人の名前として訳すなら「娜瑞莎」だよ、とのこと。人種によって漢字を変えるのだそうだ。
結局、あまり人種が分からないように、また植物系の文字をピックアップして「奈梨莎」に決めた。
さらに言えば、中国語の場合は四声がある。本当はそれぞれの音がしっかり異なるほうが聞こえが良く、「奈梨莎」はその点ではちょっとイマイチらしいが、そこまではあまり気にしないことにした。
外国語を一律にカタカナにしてしまうのとはずいぶん違う。



カワセミは中国語では「普通翠鳥」、タンチョウはそのまま「丹頂鶴」だった。



I also received the paperback Booksource proprietary edition of the book from the U.S.
アメリカからはペーパーバックのBooksource版というのも出た。どうやらこれは図書館や学校向けに作られる廉価版のようだ。これについては全く聞いた事もなかったので、ちょっと勉強したいと思っているところだが、教育の場にこういう形でも色々な本が入るというのは良い制度かもしれない。