14 September 2022

はばたけ! バンのおにいちゃん

新刊『はばたけ! バンのおにいちゃん』の見本が届いた!!! 
春先に生まれた水鳥のバンの若鳥は、子育てヘルパーとして親鳥の第2回目の繁殖のお手伝いする。その習性に着目して描いた、お兄ちゃんの成長物語だ。
So happy and proud of myself to receive this advance copy of my moorhen story this morning. 
This was the project I started as the MA's graduation project back in 2011 and was originally in English and called "Little Brown".  So it really has a special place in my heart. 
In order to publish it in Japan, I added a few pages and changed some composition, re-do the entire illustrations.  I think my carving and printing skill improved a bit from 2011.  
『はばたけ! バンのおにいちゃん』 
とうごうなりさ さく、上田恵介 監修
出版ワークス AB判 34ページ 
1,760円(1,600+税) 
本屋さんに並ぶのは9月28日以降の予定です。
背表紙にもバンの若鳥がついているので、本屋さんの書棚で探すときの目印に!
こだわってマット紙に刷ってもらったので、版画の雰囲気がよく出ていると思う。
これが本になったのは、一番最初のクリスマスの絵本が出たときと同じくらいうれしい! 
何しろ2011年にイギリスの絵本コースの修了制作として作り始め、イラストは2012年のMacMillan賞に入選もしたのに出版社が見つからず、ずっと放って置かれたプロジェクトだったからだ。編集者たち曰く、バンはマイナーな生き物だし、自然科学本にもお話絵本にも分類しにくい内容で中途半端だ、と。

でもこれはわたしが絶対に作りたいと思っているジャンルの絵本なのだ。

特に日本の読者は、バンなんて鳥は知りもしないかもしれないけれど、実は身近な生き物だ。ちょっとした自然公園や川で見られる。横浜なら舞岡公園とか、柏尾川とか。
わたしがこの絵本を作り始めたイギリスのケンブリッジでは、街中を流れる川沿いやケンブリッジ大学構内の池を、まるでドバトのように歩いていた。



My very first moorhen sketch in Cambridge in September 2010. 
これは留学してすぐの2010年9月(ほぼ12年前!)にわたしが描いたスケッチ。ケム川で観光客を乗せるパントの上を歩いているところ。


This is probably my very first nesting moorhen made in printmaking style, August 2011.   
街中の流れで繁殖もしていて、とてもよく観察できた。ジーザス・グリーン沿いの流れでは450メートル程度の区間に5つも巣を見つけ、卵も丸見え。それぞれの繁殖状況をつぶさに観察できた。絵本には入れなかったけれど、1ペアが巣を2ヶ所作り、ヒナが生まれると卵を産まなかった方に引っ越したりすることがあるのも知った。

わたしは絵本を通して子どもたちにパンダやコアラなどのメジャーな生き物ーー動物園にいるか、遠い外国にいるか、テレビの中にいる生き物ーーだけでなく、身近にいるちょっと変わった生き物にしっかり目を向けてほしいと思っていたので、何の絵本を作ろうかと思ったとき、当時一番身近に見られたおもしろい生き物=バンを選んだのだった。

そして"1冊の中にその生き物に関する知識をすべて詰め込もう"、"これだけ読めばこの生き物のすべてがわかります"、という自然科学絵本ではなくて、単純にお話として読んでおもしろいものを作りたかった。自然科学絵本は、対象となる生物種に興味があって、それについて知りたいと思う子は読むけれど、それ自体に興味がない子は手に取らない気がしたからだ。
お話絵本なら、生物そのものに興味がない子も、動物が主人公のその他のお話絵本と同列に読んで楽しんでくれる気がした。
でも普通の動物お話絵本は、動物が人間と同じような親子関係を持っていたりし、それが確実にお話と分かればよいけれど、どこか潜在的に子どもたちのその生き物に対する認識を変えてしまっていることにちょっと違和感を感じることも多い。
わたしが書くお話は、生き物がその生き物らしく生活していてほしいと思っていた。
This is the original graduation project, "Little Brown". 
そんなことを考えながら、バンをひたすら観察し、スケッチし、チューターや友達に意見をもらい英語を直してもらいながら作り上げたのが『Little Brown』だった。
Graduation exhibition in 2012 where I displayed the illustration from the original Little Brown.  
2012年のThe MacMillan Prizeで"highly commended"に選ばれロンドンの書店にその他の受賞者の作品とともに飾られたときの写真。(写真内の右ページの絵は、ほぼ変わらずに日本語版に踏襲されている(下写真)。)

その後ずっとお蔵入りになっていたプロジェクトだったのだが、2019年ボローニャ絵本原画展に入選した際、西宮ぎゃらりーさんぽの一貫として、ギャラリーアライで個展を開く機会を与えていただいた。その展示を見に来てくださった、ご自身も生物屋さんの出版ワークスの編集者さんが出版を決めてくださったのだ。 
日本で出版するにあたり、環境を日本に置き換えた。巣も元々はブラックベリーの低木の中にあったのでアシの中に。
周りの植物もハンゲショウ、ミゾハギ、ヒメガマ、睡蓮、コナラなどを、横浜市内のもえぎの池などで取材しなおした。水の中の雰囲気が見たくて、ビデオをオンにしたカメラを池の中に下ろしたりもした。
ページ繰りや絵の構図もすべて再構成し、絵は版からすべて作り直している。
消しゴム判子とリノリウム版画、モノプリントという技法はそのままだ。10年前のダミー本と見比べると、版画を彫って擦るのが少しは上達した気がする。

上田恵介先生に鳥の生態の監修もお願いした。

10年越しに出版できた絵本、書店で見かけたら、お手に取って見ていただけたらうれしいです。

12 September 2022

3歳アルバム

今年もなんとか3歳の1年間のアルバムを作った。
I made my  little one's three-year-old album.  
ようやくチビと出かけられるようになったと思った途端にコロナになったので、うちはチビが生まれて以来3年間はほとんど近場の自然公園ばかりフラフラしていた。 それに比べて昨年1年間はずいぶんあちこちに出かけた気がする。写真がありすぎて選べず、ついつい家族に笑われるほど長いアルバムになってしまった。絵本と一緒で、長く作るのは簡単、むしろ短くするほうが難しい。
Last year, we finally went to several faraway places after the spread of the covid 19 so we had so many good pictures to put in!   
右下は9月に出る新刊『はばたけ! バンのおにいちゃん』の原画を作っていた2月ごろ、チビがわたしの真似をして描いていたバンの巣と卵。『日本産鳥類の卵と巣』を机の前に立てて描いていた。
3歳半をすぎたら、アルバムに載せたくなるような工作物や絵が増えた。
4歳目前からは、意味のある絵をたくさん描くようになり、最近はあまりに良い絵がたくさんあるので、来年のアルバムはわたしのスケッチの割合がどんと減って、チビが描いた絵ばかりになってしまいそう。
逆に語録は3歳後半になるにしたがい「みて、みかづけ(三日月)があるよ」とか「そうしればできる?」とか「ちょっと来ておいで(これはまだ言う)」みたいな子どもらしい可愛い言い回しがめっきり減ってちゃんとした日本語になってきてしまった。

28 August 2022

花火、そしてまた海

朝夕、少し涼しい日も出てきて、そろそろ夏も終わりが見えてきた。母が張り切って6月から買っていた花火をずっとやり損ねていたので、たいへん夏が終わってしまうと、あわてて楽しんだ。
We enjoyed some sparklers!
 

あまり怖くない手持ち花火は、ろうそくから自分で花火に火をつけて楽しめるようになった。
 

わたしはチビをスケッチしたいのに、わたしが絵を描いているとチビも「花火描くー」となってしまう。仕方ないから写真でも撮っておくかと思えば、自分も写真を撮りたがる。
チビに花火を楽しませるためには、わたしが純粋に花火を楽しまないといけないこと判明。
 


そして週末はまた海へ。 いつも駐車場が混んでいて行き損ねる天神島に久しぶりに入れた。


Playing at rocky shore on Saturday.


なんでも自分で捕りたい、そして捕れると信じているチビ。フナムシを捕まえようと苦戦中。
 

夏っぽいことを満喫した夏だった。

26 August 2022

にじいろえほん箱20+1周年記念

戸塚区にある絵本文庫、にじいろえほん箱 20+1周年記念にと版画制作をご依頼いただいた。 
個人宅の一室で、月に2回、お話し会を開き、絵本の貸し出しをしてくださっている。20年続いているとは、すばらしいことだ。
虹に合いそうな横浜の住宅地にもいる生き物を集めた。
I made a hand-coloured linoprint for the 20th anniversary of the private library for local children in Yokohama. 
 The original is now framed and displayed in the room.
The design was also printed on tote bags. 
紙芝居を借りても入る大きなサイズのトートバッグにプリントした。
また、9月25日の「ありがとうの日」の午後に、にじいろえほん箱代表のはやかわしほさんと『えほんとわたし』という題で対談します。
子どもの本& クーベルチップさんのブックマルシェもあるので楽しみ。

24 August 2022

水遊びの夏

この夏は、海に川に噴水に公園の池にプールとひたすら水遊びしている気がする。
Early July, little one got a swimming ring and was so happy paddling. 
7月はじめ、近くのホームセンターに買い物に行って、つい浮輪を手にしたら 「うきうき うきわ!」「うきうき うきわ でおよぐ」とチビ小躍り。 
そのフレーズなんだっけと思ったら文庫で借りた石津ちひろ『くだものだもの』、「キウイ うきうき うきわでおよぐ」だった。

 あんまり嬉しそうなので夫が真夜中になって「明日海、行くか」と言い出し、なんとか準備して遊んできた。 2年前(なぜか去年は行かなかった)、2歳になったばかりで海に行ったときは「なみ ざざーん こわい!」でぜんぜんダメだったけれど、今年は観音崎の湾内を選んだのもあり、ずいぶん楽しく遊んだ。
Mid July, splashing in a cold stream.  
  沢の冷たい水もぜんぜん平気。わたしは長靴で何一つ濡らさずに過ごしたのに、チビ、ラッシュガードでお腹まで浸かる。
 7月後半になってもう一度観音崎に行ったときには、すでにミズクラゲがあちこちぷかぷかしていて、弱ったアカクラゲも見つけた。 触ったら危ないと言い聞かせすぎたら、ちょっと海=怖いになってしまった様子。でも楽しそうに父娘でぷかっと浮かぶ練習してた。
海藻を拾ってきて、真水で荒い新聞紙に挟んでいたはずなのだが……あの新聞紙はいったいどこへいっただろうか。嫌な予感。
誕生日に夫の友人から水泳ゴーグルをもらい、夫とせっせとプールにも通って、顔を水につける練習もしている。
先日は一時帰国していた友人一家と湘南モノレールと江ノ電に乗り、ちょっとだけ七里ヶ浜の海に足を浸けた。やっぱり波はちょっと怖いらしく、手をつないで欲しがったけれど、波打ち際をぴょんぴょん跳ねながら何往復もした。
My Japanese friend's family in London was staying in Tokyo this summer and we did a short trip to Kamakura together. At the beach, I found this grass float with some barnacles! 
ガラスの浮き玉を見つけた! エボシガイがついたので、どうやら長い間海上を漂流していたものらしい。

夏休み最後の日だった昨日は陣ケ下渓谷へ。
わたしはサワガニ探し、チビはBB弾探し。

16 August 2022

Fourth Birthday

My little one turned four. 
チビが4歳になった。 
成長はまったく一直線ではないようで、夏休み旅行中などとてもおねえちゃんだったのに、4歳の誕生日を過ぎたとたんに、2歳になったのかと思うほど、なぜか毎日、ちょっとしたことで癇癪を起こしては泣いて泣いて泣いて泣きまくっていて、夏休みで四六時中一緒にいるわたしはほとほと嫌になっている。夏休み、早く終わらないかなあなんて、人生で初めて思った。
やっぱり預け先は子育てにおいては本当に重要で、それによって子どもも親も時間にメリハリがつけられる気がする。夫も母も祖母も伯母もチビの面倒を見てくれる環境にいても、夏休み、仕事がどんどん溜まりイライラしているのだから、ほかのお母さんたちはいったいどうやって乗り切っているのだろう。

でも去年に比べれば、格段にできることは増えたし、いろんなことを論理的にしっかり喋るようになった。
今年も誕生日パーティーは山の日に。
祖母と母が二人して、庭に咲いているタカサゴユリを切って花束にして持ってきたのには笑った。
夫がお昼のご馳走を作ってくれ、従姉妹にシフォンケーキを焼いてもらい、それにチビと母が飾り付けをしていた。
あまり上手に泡立たなかった生クリームを、チビがケーキの上を何度も往復して塗るので、逆にどんどんクリームがはげてしまいなかなか悲惨なことに! 大量に果物をのせて誤魔化す。  見た目はともかく、ケーキがおいしいのでみんな満足。  
Birthday cake baked by my cousin and decorated by little one and my mum.  
While her dad was cooking dinner, she was preparing one for her little dolls. 
And since I didn't have time to make a card for her, she made one by herself, drawing a bus and writing "happy birthday"!
母が誕生日プレゼントに果物と野菜柄の布で、このとてもかわいい夏のワンピースを作ってくれたのに、ワンピースは嫌だと渋い顔。Tシャツにズボン、電車柄、好きな色は青と、昔のジェンダー分けで言えば完全に男の子趣味になりつつある。ワンピースにおさげはそろそろ見納めかもしれない。

She's got an insect net and an insect cage for her birthday from her dad.   She is loving them although she still can not catch anything. 
We've been drawing whatever insects someone--mainly her dad--put in the cage.   She draws so well that I started to looking forward to and dreading the moment when she draws better than I do.    
今年のガーランドは踊り子。
真ん中の青地に緑の「4」は、なんでもわたしの真似をしたいチビが自分で作っていた。

10 August 2022

Summer holiday and nature sketches

We did several nature walks in grassland and woodland, too. 
Summer grassland was full of flowers and lots of Meadow Buntings although I didn't sketch any of them.
We spotted a large herd of deer in an opening. They looked a bit alarmed to be in the open and that made me think of "Bambi, a Life in the Woods" by Felix Salten.
清里で空き地に出てきた鹿の群れを見つけた。全部で80頭はいただろうか。
最近のチビは、わたしがやることを何でも真似をしたいお年頃。わたしがスケッチし始めると自分もとなるので、望遠鏡を取り合う羽目になる。やっぱりもう一台持っていくべきだなあ。


日常と違う鳥も少しは見られた。
クリックリッという声で気づいて、木々の間にキビタキの幼鳥を見つけたり、枯れ木を登るアカゲラを見たり、ちょこまか動き回るヒガラを見たり、キョロンキョロンとさえずるアカハラを見たり、夜にゴロ助ホーホーを聞いたり。
何よりも嬉しかったのがジョウビタキの幼鳥!!! チビ連れでふらりと歩き回っただけなのに、3家族の幼鳥、親鳥含め、10羽近くは見ただろうか。 噂には聞いていたけれど、こんなに繁殖しているのだと驚いた。
Juvenile Daurian Redstart. 
The redstart was considered to be a winter visitor in Japan but recently it has been spotted breeding in several highlands.   
白い斑が目立つ。
イカル(Japanese Grosbeak)
普段、寝ている時間は必死で仕事をしているので、なかなか寝顔を描く気になれない。旅行だからできる一枚。

9 August 2022

Summer holiday and farm animals

夏休み旅行は、富士五湖と清里を3泊4日でまわってきた。 

幼稚園ではひつじ組で、毎日のように先生たちから「ひつじさんは、今日は○○します。」などと呼びかけられているらしいのに、本物の羊を見たことがないチビのために観光牧場へ。
She is in Sheep Class in her pre-school but she hadn't seen the real animal.  So we visited a farm where she could feed and pet the sheep.   
はじめ怖かったのだが、パパがおとなの羊に餌をやっている隙に子羊に餌をやり、だんだん慣れてきて大きな羊にも手を差し出せるようになった。
生暖かい舌で舐められて、手が濡れる!
四つ足はスケッチし慣れていないから難しい。
お昼ご飯には、ちゃんとラム肉も食べた。
She also fed lamb with bottles of milk.
And this is what she drew afterward at a waiting space in a hot spring.

And we did kayaking in Lake Motosu.
本栖湖でカヤックし、少しだけ水にも浸かった。
夫の友人から、ちょっと早い誕生日プレゼントで水泳ゴーグルをもらったので、顔を浸ける練習も。
前日の雨風で湖の底の砂が動いていて、ちょっと濁りめだったけれど、それでも透明度が高い湖は、すべてがキラキラして見える。
 
The resort inn, which we stayed a night, had a goat in the garden. We sketched it together in the morning.
泊まったペンションで飼っていたヤギのムギ。