25 December 2023

我が家のクリスマス

クリスマス直前に今年も伯母の生徒のピアノの発表会があった。
カブカも去年に続き2回目。ぜんぜん練習しないので1年間亀の歩みだったけれど、ようやく両手で弾く簡単な曲ができるようになった。発表会はなぜか4曲とも苦手な3拍子の曲に決まり、カブカ以上に付き合うわたしが匙を投げそうになったが、なんとか、ちょっと間違えたくらいで弾き通せたのでホッとしている。

ピアノは、よっぽど好きな子か、教育ママでもないかぎり、上達させるの難しい……と実感中。

Just before Christmas, we had piano recital for children and students who practice under my aunt, who is a piano teacher.  My little one chose the dress because it was blue and yellow(gold) stripes just like the Elmer's Dragon. 
あの手この手を考えて、 幼稚園の周りの子の影響で、プリンセスやドレスに興味を持ちはじめていたので、今年は早々から着る服を選ばせてみた。
青と黄色(金)でりゅうみたい!っと案外大人っぽいものに決定。 それで少しはやる気を出したか、というとだいぶ怪しかったが。
練習にはりゅうりゅうを連れていく。
わたしなら発表会が終わったら、もういいやと弾かなくなりそうなのに、終わった翌日もなんとなく電子ピアノをつけて、2回くらい弾いてみているのは不思議。
今年もクリスマスディナーは浜辺でダッチオーブンローストチキン。
 We cooked our Christmas dinner at the beach. 
 母の家の庭木を剪定した枝を「グレタちゃんごめんね」と言いながら大量に燃やす。でもこうして火をつけて、直火を眺め料理をするという体験は子どもにはさせたい。
わたしがあまりに料理ができないので、夫がカブカを料理好きにさせようと、クリスマスプレゼントに子供用の包丁をあげていた。その包丁でカブカが切ったニンジンもダッチオーブンに入れた。
We did a bit of birding at a irrigation pond. There were colony of cormorants, some herons and flocks of Pochards and Pintails. 
数年前まで真ん中の島に木が生えていたのだが、いつの間にか糞の影響か枯れてしまっていて、土の島の上ですべてのカワウが地上営巣していた。

クリスマス当日、もう幼稚園は冬休みに突入しているので、せめてこの日くらいは遊んであげようと何をしたいか聞いてみたら「スケート!」というので、東神奈川のアイスアリーナに行ってきた。 留学中にちょこっと一度滑って以来だったので、わたし一人では絶対に手に負えないと思ったので母も誘って。
子どもがいると普段ぜったいにやらないことにも足を向ける。

17 December 2023

Christmas Tree

Of course, little one got taller again in two years.  I hope that the tree will still be taller when I next draw this.  
This year, we have a new big star on top, a present from my friend in the US.  
幼稚園の発表会で、去年はカメラのフラッシュが怖くて始終顔を隠し、下を向いて目をつぶっていたのに、今年はちゃんと発表もでき、ダンスも踊っていたというので、少し前から気になっていたキャンディー・ケーンを買ってもらった。

Three year old, 2021. このとき欲しがったトレーナーは、この絵にあるおもちゃの電車柄。今年はリバーシブル・スパンコールがついたものを欲しがった。「お友達みたいにハートとか星とかじゃなくても、何の絵でもいいの。カモとかで、翼鏡が緑になったり紫になったりするやつとか、もしあったらそういうの」

カモの頭と翼鏡や、ハチドリの体が緑や紫になるなんていうのがあったら、確かにほしい!
去年まで好きだった電車柄はもうちっとも来てくれず。
One year old, 2019.

16 December 2023

Twitching and birding

先週の土曜日、夕方からピアノの発表会の会場リハーサルがあるというのに、朝から一家でtwitching(情報を聞いての珍鳥追いかけ)をしにいった。 
うちの行動圏内だったのと、噂になってから日にちも経っていて、関東で珍しいという程度だからそうたくさんの人が集まっているわけではなさそうで、のんびり絵が描けそうだったから。 先日Mya-Rose Craig著の"Birdgirl"を 読んだので、なんとなくtwitchingしてみたくなったというのもある。

わたしが留学していた頃に話題になっていたBBCのドキュメンタリー "Twitchers: a Very British Obsession"に、両親のエクストリームな鳥見に連れ回されている7歳として描かれている子が、世界中で5000種を超える鳥を観察し、グレタ・トゥーンベリなどと共に環境活動する人になったという半生を描いた本だ。2002年生まれの著者なので、わたしはすでに親目線で読んでしまい、熱心なバーダー(という以上にtwitcher)夫婦の子が熱心なバーダーになるのはどういう状況だったのだろうという興味で読んだ部分が大きい。
うちは子どもが鳥嫌いにならないよう、できる限り睡眠と食事の時間を普段とずらさないようにし、子どものペースで歩き、道々木の実を拾ったり、虫捕りしたりと子どもの遊びに付き合い、その中で見られる鳥を一緒に見るようにしている。
でもこの一家は、珍しい鳥が国内のどこかに出ているとなれば、金曜日の真夜中から何百キロと運転して見に行ってしまうし、学校を何ヶ月も休ませて海外遠征をするような人たちで、ある意味その正反対! 
お母さんが双極性障害で、家族がバラバラになりかけた中、鳥見旅行をしている間だけは、まとまって家族らしく過ごせたため、鳥が好きになったという特殊な事情でもあった。
ただその、"鳥を見ている間、家族でいて楽しかった記憶"というのが鍵なのだろうという気はした。

カブカが鳥を積極的に見るようになったのは、たぶんスケッチをしだしてから。同じところに座って、わたしと同じことをする。出来上がった絵を見せ合いっこする。
能動的な行動にもなるし、自分が見た証拠もできるし、見たものを持って帰れる。祖母など他の人に自慢して見せられる。そんなことが、4歳、5歳児の"楽しい"にはつながったらしい。
たくさんスケッチしているうちに、気づけば本当に絵が上手くなって、わたしも負けまいと必死。カブカ、図にのって余計に鳥を描きたがるという構図ができあがってきた。
この2枚は望遠鏡をのぞいて描いたもの。

それでも5歳児を連れ回して鳥を見ていると、引きずり回す親になっているのか、子どもも楽しめているのか、ちょっぴり心配になるのは事実。
最近わたしは、鳥スケッチも筆ペンでトライしている。ある程度、落ち着いて描けないときは難しいので、まずは鉛筆でいつも通り描いてみて、それでもまだ鳥がいるときなど。
太い線で強弱が出たり、ちょっとした面が塗れるのはおもしろい。とくに背中の模様などを描くにはぴったり! 
イカルチドリ(Long-billed plovers)
あの鳥を見たいと思って出かけるtiwtchingも楽しいけれど、森を歩いていて良い鳥を見つける楽しさは、もっと大きい。
Japanese Green Woodpecker 
 この日は、アオゲラが目の前の木でのんびり採餌してくれて、望遠鏡を取り合いつつも 、何度もスケッチすることができた。しかもそのあとカケスも近くにやってきて、大興奮した数十分だった。

カブカが描いたスケッチは、初めくちばしは木についているもの、足が木から離れた絵になってしまい「失敗!」。次のはくちばしと足は木についたけど尾羽が離れ……何度も何度も描き直していた。キツツキ描くと、確かにそうなりがち! 
珍鳥といえば、この子は今年も健在で、相変わらずパンを食べまくっていた。毎年戻って来ているということは、パン食もとりあえずそこまでの影響はないのか。

14 December 2023

12月の行事

There are so many events in December!
日曜日の朝、朝ごはんを食べていたらお囃子が聞こえてきた。 
町内会のもちつき大会を近所の小学校でやっているらしいとわかり、洗濯物だけ干してカブカと家を飛び出した。
もちつきの順番を待つ間、お囃子とひょっとこの踊りを真剣に眺める。

カブカのおじを自称している夫の親友が出張の度にお土産を買ってきてくれるのだが、その中に島根のどじょう掬いまんじゅうという、ひょっとこの顔をしたおまんじゅうがあった。その時に、ひょっとこって何?っと散々ひょっとこ踊りの動画を見せさせられたのだが、それ以来、はじめて出会った生のひょっとこだったので興味津々。
子ども向けのクイズやゲームのコーナーに行こうかと言ったら、「おはやし、描く!」と言い出し、人々行き交う校庭の真ん中にペタリと座り込むこと20分!
できあがったのがこのお囃子の絵。
We sketched this traditional music players and dancers who came to play on the mochi pounding day in our neighbourfood.
We also went tangerine picking at the orchard near our place. 
近くの果樹園でみかん狩り。今年も行きたいと思っていたものの、出かけてしまったり体調を崩していたり、忙しかったりでようやく行けた。 小粒のミカン、小さいけどとってもおいしい。わたしのお夜食用にもっと採ってくればよかった。
昨日は幼稚園の大根掘りだった。 カブカが持って帰ってきたのは、まさかのマンドレイク大根! 足、4本もある! 
引っこ抜いた時、奇声を上げたのは大根ではなくてカブカだったらしいが。
これを描いているとき、夫が「よくそんなふうに、イラストにある白い大根じゃなくて、質感がある絵をかけるなあ」といったら、「かぶかの頭は自由なんだから!」の答え。 文庫で借りた『海のアトリエ』の画家さんのセリフをちゃっかり借用していた!
There was a daikon radish digging day at the kindergarten and this was what she brought back home. It had four legs and looked like a Mandarake!
And today was another mochi pounding day, this time at the kindergarten. I went to see and sketch children. 
 そして今日は幼稚園の餅つき。
丸めるのは室内なので、保護者は観覧できず、ドアから覗き込むだけ。
もちつきは同じような動きを何度もやってくれるから、スケッチするにはとても良いのだけれど、 二人の大きさがずれたり、杵のおりる位置に臼が描けなかったりしてむずかしい。
カブカ、足開いて、けっこうつく姿が様になっていた。

1 December 2023

掲載誌

Some of the works I have done in summer came out this autumn.
I wrote and illustrated about my childhood treasures--secret notebooks! I used to write lots of unreadable letters in them. 
福音館書店の月刊誌『こどものとも年少版』2024年1月号の折り込み冊子の「子ども時代の宝物」コーナーに寄稿させていただきました。
絵に背景的に入れた“文字もどき”はわたしが実際に3歳2ヶ月で書いたものをスキャンして使った。祖母がとっておいてくれたのが、春に遺品整理したときに出てきたものだ。
こちらは『母の友』2023年11月号の一日一話に挿絵を描かせていただいたお仕事。
I illustrated a short story about Long-tailed Tits family and helpers written by Kyoko Nakajima for Hahanotomo magazine published by Fukuinkan-shoten.
『母の友』は福音館書店が出す保護者向けの雑誌で、毎年11月号は「こどもに聞かせる一日一話」として見開き1ページ完結のショートストーリーがひと月分の30話載っている。その一話、中島京子さんが書かれた「エナガさんの子育て」のイラストを描かせていただいた。
数年前の春、徒歩圏内にエナガの巣を見つけ、巣作りや、巣が嵐で壊れてしまった様子、作り直しか別ペアの巣かに親鳥が餌を持って出入りする様子、ヘルパーが通っている様子、マンションの生垣に餌取りにきている様子、巣立ち直後のヒナと観察できたのを思い出した。ちょうど『はばたけ!バンのおにいちゃん』を作っていて忙しい真っ盛りだったけれど、貴重な機会だからと観察に通ったのが、こんなところで仕事になった! 

横須賀市津久井浜のうみべのえほんやさんの10周年記念豆本にも寄稿させていただいた。
バラブル提督のディーゼル号ならぬ、イトウ提督のツバメ号っていう雰囲気で……!

 
My illustrations for the moorhen book ("Fly, Moorhen Big Brother" published by Shuppan Works, Kobe) was selected as one of the 50 finalists for Book Publishing Category of 2023 Golden Pinwheel Competition! 
『はばたけ! バンのおにいちゃん』のイラストが中国上海国際児童図書展の23年のGolden Pinwheelイラストコンペのファイナリスト(絵本カテゴリー50人のうちの一人)に入っていました!  コンペはなぜか出したのを忘れたものが入る。

そして『はばたけ!バンのおにいちゃん』は、Sakura Medalの日本の絵本カテゴリーの候補作品にも選ばれた。これは日本のインターナショナルスクールが主催する図書事業で、インター校の司書が選んだ候補作品を1年かけて子どもたちが読み、最後に投票で一番よかった本が賞に選ばれるというもの。候補に選ばれたことで、インターに通うたくさんの子どもが読んでくれると思うと、とてもうれしい!  
This picture book was also nominated for this year's Sakura Medal, chosen by the International Schools librarians in Japan.

30 November 2023

Painting with Art Safari

Art Safari, the sketch tour from the UK led by Mary-Anne Bartlett, was in Japan for the last two weeks and my family and I went to Kawaguchi Lake on the 18th to meet them and join for a day. 
 友人のMary-Anneが今年もスケッチツアーを率いて来日していたので、18日に一家で河口湖まで会いに行った。久保田一竹美術館で一緒にスケッチ。こんなにたくさん風景スケッチをしたのは久しぶり。
初めてこの美術館に入ったけれど、異国情緒漂う不思議な空間だった。
Autumn colour were beautiful.  
カブカも自分のスケッチブックを見せて、ガイコクジンと何やらコミュニケーションをとっていた。
We painted the Mt. Fuji from the cafe.
イギリスのお土産にハードカバーで水彩がのるスケッチブックをもらい、カブカ、大喜びで絵を描き始める。 
Little one painted this. Check out the shape of the Mt. Fuji summit.
And when she painted this from Shoji Lake next day, she realised that Mt. Fuji's peak is not so pointy.
Seeing Mary-Anne painting seemed to be a very good inspiration for my little one! She was so keen to do water colour the next day. This was Mt. Fuji in the morning.
Mary-Anneや他の人がスケッチするのを見たのはカブカにとって良い刺激になったようで、翌日も至る所で水彩を描きたがった。駐車場でいきなり絵の具を広げてビロードモウズイカを描き出したりも。

日曜日は家族で精進湖の自然観察路を歩いた。
タカノツメ、ダンコウバイ、ウリハダカエデ、コハウチワカエデ、コミネカエデなど普段目にしない山地の紅葉、黄葉の中をのんびり歩けて楽しかった。とくに朝方は鳥影も多く、ウソやアトリ、ルリビタキ、ヒガラ、ヤマガラなど。
西湖湖畔では今年話題のイスカも見た!
ウソは一度採食を始めると、けっこうのんびりしてくれてうれしい。
They were hanging upside down to feed on the seeds. And little one did far better sketch of the bullfinches than I did. But my excuse is that I lost the battle fighting over the fieldscope. I couldn't watch them as much I needed to!
ケンモンミドリキリガ
自然観察路をのんびり歩いた先に富士山がきれいに見える場所があった。
夕方、カブカが「こんなにもみじがきれいなのに、まだちゃんとかいてない」と言い張るので、日が暮れる前にもう一枚描くことに。帰るのがだいぶ遅くなったけど、今やりたいことをちゃんと主張して交渉してくるようになったのは成長を感じたので、やらせることに。