16 December 2023

Twitching and birding

先週の土曜日、夕方からピアノの発表会の会場リハーサルがあるというのに、朝から一家でtwitching(情報を聞いての珍鳥追いかけ)をしにいった。 
うちの行動圏内だったのと、噂になってから日にちも経っていて、関東で珍しいという程度だからそうたくさんの人が集まっているわけではなさそうで、のんびり絵が描けそうだったから。 先日Mya-Rose Craig著の"Birdgirl"を 読んだので、なんとなくtwitchingしてみたくなったというのもある。

わたしが留学していた頃に話題になっていたBBCのドキュメンタリー "Twitchers: a Very British Obsession"に、両親のエクストリームな鳥見に連れ回されている7歳として描かれている子が、世界中で5000種を超える鳥を観察し、グレタ・トゥーンベリなどと共に環境活動する人になったという半生を描いた本だ。2002年生まれの著者なので、わたしはすでに親目線で読んでしまい、熱心なバーダー(という以上にtwitcher)夫婦の子が熱心なバーダーになるのはどういう状況だったのだろうという興味で読んだ部分が大きい。
うちは子どもが鳥嫌いにならないよう、できる限り睡眠と食事の時間を普段とずらさないようにし、子どものペースで歩き、道々木の実を拾ったり、虫捕りしたりと子どもの遊びに付き合い、その中で見られる鳥を一緒に見るようにしている。
でもこの一家は、珍しい鳥が国内のどこかに出ているとなれば、金曜日の真夜中から何百キロと運転して見に行ってしまうし、学校を何ヶ月も休ませて海外遠征をするような人たちで、ある意味その正反対! 
お母さんが双極性障害で、家族がバラバラになりかけた中、鳥見旅行をしている間だけは、まとまって家族らしく過ごせたため、鳥が好きになったという特殊な事情でもあった。
ただその、"鳥を見ている間、家族でいて楽しかった記憶"というのが鍵なのだろうという気はした。

カブカが鳥を積極的に見るようになったのは、たぶんスケッチをしだしてから。同じところに座って、わたしと同じことをする。出来上がった絵を見せ合いっこする。
能動的な行動にもなるし、自分が見た証拠もできるし、見たものを持って帰れる。祖母など他の人に自慢して見せられる。そんなことが、4歳、5歳児の"楽しい"にはつながったらしい。
たくさんスケッチしているうちに、気づけば本当に絵が上手くなって、わたしも負けまいと必死。カブカ、図にのって余計に鳥を描きたがるという構図ができあがってきた。
この2枚は望遠鏡をのぞいて描いたもの。

それでも5歳児を連れ回して鳥を見ていると、引きずり回す親になっているのか、子どもも楽しめているのか、ちょっぴり心配になるのは事実。
最近わたしは、鳥スケッチも筆ペンでトライしている。ある程度、落ち着いて描けないときは難しいので、まずは鉛筆でいつも通り描いてみて、それでもまだ鳥がいるときなど。
太い線で強弱が出たり、ちょっとした面が塗れるのはおもしろい。とくに背中の模様などを描くにはぴったり! 
イカルチドリ(Long-billed plovers)
あの鳥を見たいと思って出かけるtiwtchingも楽しいけれど、森を歩いていて良い鳥を見つける楽しさは、もっと大きい。
Japanese Green Woodpecker 
 この日は、アオゲラが目の前の木でのんびり採餌してくれて、望遠鏡を取り合いつつも 、何度もスケッチすることができた。しかもそのあとカケスも近くにやってきて、大興奮した数十分だった。

カブカが描いたスケッチは、初めくちばしは木についているもの、足が木から離れた絵になってしまい「失敗!」。次のはくちばしと足は木についたけど尾羽が離れ……何度も何度も描き直していた。キツツキ描くと、確かにそうなりがち! 
珍鳥といえば、この子は今年も健在で、相変わらずパンを食べまくっていた。毎年戻って来ているということは、パン食もとりあえずそこまでの影響はないのか。

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