31 December 2020

いまだイヤイヤ期のチビ

気付けばもう大晦日。
 コロナウイルスにより世の中が一変した一年だが、幸いにもわたしの暮らしはそう影響は受けなかった。もともと在宅のフリーランスで、どちらにしろチビがいて気軽に遠出はできなかったし外食をする習慣もなかったので、そういえば最近、家族以外の誰にも会っていないなあくらいの気分だ。それでも4月、5月は期待していた保育園の一時保育には預けられなかったのに仕事だけは忙しく、かなり苦しかった気がする。でも逆にいえば、自著、挿絵作品含めて3冊も絵本を出せて、日本語の2冊はどちらも数ヶ月以内に重版し、非常に恵まれた年でもあった。
 だから一番大変だったのは、6月からイヤイヤ期がはじまったチビを忍耐強くおだてて待っている時間だったような気がしないでもない。内容は少しずつ変化しているが、"オシメ(パンツ)履きたくない期"はずっと続いているし、最近は「おうち かえらない!」も激しい。 
The world has changed so much this year. Initially, I was hoping to visit my friends in the UK with my little one this year but when is the next possible chance going to be? But living in Japan and being a freelance illustrator, I had been extremely lucky and my life hasn't changed much so far. I really need to appreciate that.
おいしい夕ご飯は着々とできていて、チビは料理を観察するのに夢中なこの時間、 幸せな人生だなあと思う。 チビから描きはじめたら、ただでさえ変なプロポーションになった夫の頭がスケッチブックに入らなかった。ごめん、ごめん…。
Cleaning and preparing the bath. 
 わたしからも夫からも想像できないくらい家事を手伝うのが好き! お風呂はある程度水を落としたところで、風呂桶にチビを入れておけば(自分ではまだ壁を乗り越えられない)、スポンジでこすって、風呂桶の外でスポンジを搾り、お風呂のパネルを操作して自動でお湯を溜め、栓をするところまでやって、「できましたー」と言ってくるようになった。
でも何もかも自分が、そして自分のペースでやらないと気が済まない。朝に時間がない中で、勝手に洗濯物を干そうものなら、もう一度全部ハンガーから外して、自分と一緒にやってくれないと嫌だと泣きわめくし、布団も一緒に片付けないと怒る。そのくせやってと言っても、遊んでいてやってくれなかったり。朝から出かけたい日などは、チビより前に起きて、そーっと静かに、見つからないうちにとドキドキしながら洗濯物を干したりする羽目になる……!きっと分別がついて、本当に役立つほどいろいろできるようになった頃には、何一つ手伝ってくれなくなっちゃうんだろうなあ。
公園のお砂場でたまたま一緒になった"かいじゅうくん"。
わたしがカップで砂のケーキを作っていたら、できたそばから、チビより数ヶ月歳上というこの子がやってきて、壊してしまうのだ。それを見ていたチビがひと言、「すーぐ、ばやばやって こわしちゃうねえ!」
男の子のお母さんの手前、フォローに困りつつも、チビの言うことももっともだったので、「かいじゅうだねえ!」とわたしが言ったら、男の子「かいじゅうだー!」と喜んでさらに壊していた。
でも一足先に帰ろうとしたところ、「おうちかえらない!」と泣き叫ぶうちのチビを見て状況を察し、「そろそろ、おうち かえろうか」とすんなり引き上げて行く所は、さすがお兄ちゃん。うちのチビからは考えられない人懐っこい子で、描いて欲しそうだったので描いてみた。 子どもによってできる部分とできない部分、ずいぶん違うなあ。
We had been busy this autumn, but we found time to spend a day in Yokohama Nature Sanctuary as we did last year.  
観察の森で、鳥くらの隊長さんからいただいたおせんべいを無心に食べる。
I was drawing this Red-flanked Bluetail and then she started to draw on her own notebook, too.
わたしが絵を描いていると、「じゆーちょー ありますか?」と自分も絵を描きたがる。
早くイヤイヤおさまらないかなあ、と思いつつ、もうちょっと堪忍袋の緒を図太く切れにくくしなくてはと思う年の瀬だ。
喪中につき、新年の挨拶に代えて。

30 December 2020

公園でカモをスケッチする

かながわトラストみどり財団の機関誌「ミドリ」119号に「公園でカモをスケッチする」という題で、鳥をスケッチすることついて3ページ分寄稿させていただいた。 いま問題になっているナラ枯れ被害についてなども出ている号です。機会があればご覧ください。
I wrote an essay and illustrations on how to sketch birds in the field for Kanagawa Trust Midori's news letter, December issue. 
わたしが野外でスケッチすることを大切にしている理由や、スケッチのコツなどをまとめた。 スケッチは人によって、描く目的も違えば、目指している絵も違ってよいと思うし、それによってやり方も異なりそうだ。でも初めてスケッチブックを手に外に出てみようかと思っている方の参考になればと思っている。

27 December 2020

Christmas dinner

Our little one became big enough so our Christmas tradition came back this year!
We went off to the beach and cooked a whole chicken in Dutch oven on open fire.

夫が料理し、母が火の番をする間、チビはすでにひとりでテーブルにつき、アウトドア用のプラスチックのワイングラスにジュースを入れてもらって、勝手に宴会をはじめていた。
ローストチキンはやっぱりとてもおいしくて、食べさせなくても、チビもひとりでかぶりついていた。
前の人が石を丸く置いて作ったかまどらしき場所に入り込んで黙々と遊ぶ。(こいつも丸焼きにしたらおいしそうだぞ!)
ベビーシッターすらする必要なく、のんびり絵を描かせてもらった。
『うさこちゃんとうみ』のうさこちゃんを真似して、ひたすら貝を集めていたけれど、あまり原型をとどめたものがなかったので、貝の破片ばかりが袋いっぱいに。ようやく液果シーズンが終わったのに、これからまた家の中でこれを踏んじゃってうわーってなるんだろうか。 
We saw a flock of Red-breasted Mergansers. 
帰りがけに立寄った小田和湾でウミアイサ31羽の群れをみた。こんな大きな群れを見たのははじめて。どれもメスタイプだったのだが、何羽か目の周りとくちばしの付け根下部分が黒い個体がいて、これが若い雄らしい。
Santa brought her a brand new strider bike!
She was pretty good at riding it.
She also got a set of Wax crayons.
先日買い替えたA3スキャナー・プリンター複合機の箱がチビの部屋になっている。箱に入れておくと動かないので、スケッチしやすい。
これまでずっとヒヨ吉さんがゼロ歳のハーフバースデイにくださった「おやさいクレヨン」を愛用していて、どの色も半分になるほどたくさん描いた。食べ物でできているだけあって自然な色が多く、色名もおもしろくてとても良かったのだが、青がなかったり、ちょっと発色がイマイチだったり。だいぶ分別もついて来たし、絵も描けるようになったのでサンタさんにみつろうクレヨン16色を頼んでみた。
発色はとても良い! 
チビも気に入って、さっそくたくさん描いているが、ひと言「ごぼう(ベージュ系の茶色)がないの!」 
おやさいクレヨンは普通の原色クレヨンと違って、「ごぼう」みたいな身の回りにはとても多い色が入っていた。そういうクレヨンを小さい頃から使えたというのは素敵なことだったなあと思う。

23 December 2020

Merry Christmas!

A very Merry Christmas to you!  
Hope you are having fun in the safest way in this difficult time.  



毎年、海外に出すクリスマスカードと年賀状を同じデザインで併用している。しかも、母や祖母のもわたしが作っている。
今年は義父が亡くなりうちは喪中なのだが、コロナで海外と行き来ができないだけにクリスマスカードはいつも通り出したいし、母と祖母の分は年賀状も必要なので、いろいろ考えて結局はいつも通りに干支柄のクリスマスカードにした。
『はりねずみともぐらのふうせんりょこう』の動物たちが歩いているキンポウゲの野原だ。
まちこっくりのくーしゅーしゅみ!(訳:松ぼっくりのクリスマスツリー) 
From the day I picked up these huge pinecones back in August, I was thinking of decorating it as Christmas trees with berries. So here they are! 
松ぼっくりはダイオウマツと思われる。ヘクソカズラとナンテンで飾ってみた。差し込んだだけでボンドも使っていないので、終わったら外して、またなんか別の飾りを付けられるかもしれない。
We had been very lucky with sunny evenings to watch the Jupiter and Saturn alignment.  Looking west with naked eye, we have the silhouette Mt. Fuji, the two planets toward south-west and the moon in south.  Through the field scope, four moons of Jupiter and Saturn's ring are all visible in one sight.   

20 December 2020

小さい鐘の会 第50回

 祖母と伯母が毎年末に開いているピアノ教室の発表会「小さい鐘の会」が今年で第50回を迎えた。せっかくの節目がコロナ禍なのはかわいそうだが、無事に行えたようだ。

A little celebration card for the 50th anniversary of the piano recitals for my grandma and aunt's piano students.    
 お祝いのお菓子に熨斗が付けられなかったので、代わりにピアノを弾く女の子か何かの絵のついた名刺サイズのカードを作って欲しい!と数日前に伯母に頼まれ、
え、今から?!と大慌てで作ったのがこのカード。
黒一版は消しゴムはんこ。真夜中過ぎに摺り作業と格闘するなんて、『Magnificent Birds』の制作の日々を思い出した。 翌日に水彩で色を付け、背景と文字をPhotoshopで入れ、名刺印刷サービスを使って印刷。その日発送分の入稿時間は1時間くらい過ぎていたのに、名刺屋さんが当日発送してくださって、本当にありがたかった。
わたしも4歳から中学1年生までは出ていた発表会。何しろピアノの練習が嫌いで、ピアノの下に並んでいた、お稽古を待っている子用の絵本を読んでばかりいたくらいなので、発表会の間もきっとボケっと舞台を眺めていたのだろう。発表会と言ってまず思い浮かぶんだのは、舞台の端に一列に並んでいるシクラメンだった。だからこのカードも、シクラメン色でまとめてみた。