すっかり森が緑になって、調査に忙しくなってきた。最近、研究室にいると誰かしらが植物の同定に頭を悩ませている。
葉の裏面の葉脈上に毛があると・・・
無毛だと・・・
葉先が尖るのは、尖らないのは・・・
植物の種の違いはなんとも微妙だ。図鑑の識別点をたどっても、解説にある毛の量や生え方なんて、個体による差も大きいし基準もわからない。
どうやら、わかる人にはその植物種らしい"雰囲気"が見えるらしい。「うまく説明はできないけれど、オトコヨウゾメの葉は端整な感じ」などとと言われる。そういう印象が実は大切なようだ。
ただその超人(?)の域に達するまでは、地道に毛の有無や鋸歯の形の確認をしながら識別し、"種の印象"を自分の中で作り上げていくしかないのだろうか。
西洋古典古代史(僕の所属ゼミです)に付き物のラテン語も「大学院を卒業するまでに読めるようになればいい」らしいです。それまでは活用表と辞書とにらめっこ。古代の著者がラテン語に不慣れだったり書き間違えたりしていたら大変らしいです。
ReplyDeleteどの世界でも達人への道は険しいみたいですね。でもその分、ラテン語に関しては、学部生はテストに何持ち込んでもOKとかで甘いので意外と大変じゃなかったりします(笑)
そそ。
ReplyDeleteま~んず沢山眺めてどの程度が「標準」の範囲なのか、眼に焼きつけ頭に叩き込んでくださいな。
でないと「亜種」「新種」「異常」などとの差異がわっかりんせん。
片っ端から遺伝子解析して・・・というワケにはいかないから、「ん?これはっ?!」と思えるようになるまで眼を肥やすことが肝心かと思いますデス。
k.sato先輩、
ReplyDeleteラテン語も難しそう!
アーサー・ランサム全集の「女海賊の島」でみんなが「メーンサ、メーンサム、メーンサエ」とやっているシーンをつい思い出します。
生物も、学名はラテン語なので、わたしもほんの少し単語を覚えました。rubura=赤、densiflora=花が密に生える、edulis=食べられる(笑)
男性・中性・女性名詞で、語尾が変化するのが面倒くさいですね。
うにさん、
標準を知っていてこそ発見ができる、というのは本当にそうですね。
やはり精進精進。
植物は、変種レベルで分ける人も多くいて、分類が複雑です。イトマキイタヤも、アカイタヤも、みんな"イタヤカエデ"でいいじゃない!と思ってしまうのですが・・・。