8 December 2024

第31回フィールドスケッチ会

We had a field sketch day at Shinyokohama park. The number of winter ducks were small and the reservoir looked emptier than usual year but we all found some birds and plants to sketch.
フィールドスケッチ会を新横浜公園で開催した。
思ったより暖かくて、参加者も多く楽しい会だった。公式報告はこちら
 
スズメの大きな群れが葦原にいた。
Common Kingfisher
最近は、ゆるく鳥の雰囲気を捉えたいなと思って、筆ペンで描く練習をしている。
どうせ細かく描けないので、細かいところにとらわれず、模様は大雑把に濃いところ、薄いところと思いながら描く。黒いところは面で塗れるのもいい。       
Common snipes and shoveler. タシギも3羽見つけた。
コガモのメスタイプ。
オオバンは一番簡単に見られる鳥だったので、みんなのスケッチブックはオオバン祭りだった。
ミコアイサのメスもいた!

寝ているコガモ 

4 December 2024

2025年ラインナップ

2021年夏にお話を思いついて作り始めた絵本がようやく形になってきた。 こどものとも年中版、来年7月号(6月発売)になる予定だ。
I had just finished the entire artwork for my next picture book. It will be out as the July issue of Kodomonotomo picture book magazine from Fukuinkan Shoten Publisher. 
I created two fictional characters for this story. 
まだ詳しくは書けないけれど、初めて取り組んだフィクションに分類される絵本。
お話を作り描くにあたって集めたもの、作った小物がたくさんあるので、出版されたらどこかで原画とともに展示できないかなあなんて思っている。
でも原画は水彩なので売れないし、小物はテーブル展示がメインになるし、月刊誌だし、やらせてくれるところを見つけるのは、なかなか難しそうだなあ。

3 December 2024

屋久島ガイディングブック

 「屋久島西部地域 ガイディングブック&ガイドライン」のイラストを数点描かせていただいた。

I made illustrations for Yakushima's western area guiding book & guideline. This is a leaflet for the licensed guides to study about the area.
環境省屋久島自然保護官事務所による発行で「令和5年度屋久島国立公園西部地域における自然資源の持続的活用方策検討業務」の中で作られた。 編集は株式会社一成が担っている。
これは、屋久島の公認ガイド向けの冊子で、講習会開催時に配られるようだ。
他の地域と比べての特異性や屋久島ならではの動植物の生き方戦略、動物との接し方等々細かく書かれている教科書的なもの。公認ガイドを頼むと、これをもとに勉強した方に島を案内してもらえることになる。 

 屋久島は学生時代にヤクザル調査隊に参加して、夏に10日ずつ2度訪れた。西部林道でのサル実習、そのときに炭焼き跡を見せてもらったこと、定点調査した森の雰囲気などをいろいろ思い出しながら描いた。 こうして少し屋久島とその動植物の役にたつ仕事ができるのはとてもうれしい。

27 November 2024

クーベルチップさんでのトークイベント

23日の午後、原画展を開催中の弘明寺の子どもの本& クーベルチップさんで、トークイベントをさせていただきました。 聞きに来てくださったみなさま、どうもありがとうございました。
I did a talk event at the children's book store in Gumyoji, Yokohama, where my artworks from my three board books are exhibited.  
photo by 子どもの本& クーベルチップ

「はじめての自然体験」と題して、おさんぽえほんの3冊を作った経緯、生き物を識別して名前を覚えることについて、版画の技法についてなどいろいろお話ししました。 ご質問いただいて、インドの子どもの本フェスティバルのことや、学校教育と絵本読書について、わたしが知り得た海外の話などもしました。
見せているパネルは、絵本のベースになった娘との遊び。
クーベルチップの神保さん、中村さんと。 
お店にはクリスマスの絵本もたくさん。

原画展は、あと4日間! 12月1日(日)までやっています。月火水はお店の定休日です。
3冊から数点ずつを飾っています。
お店のドアにカブカとキットパスで描いた絵。写真は描いた初日のものだけれど、23日に行ったときもまだまだ綺麗に残っていた。

15 November 2024

Birds in India

When I flew to India, I borrowed Kabuka's small binocular because I thought I wouldn't have chance to see many birds there as I was going to a literature festival.
Bookarooが開かれたサンダー・ナーサリーは、フマユーン廟の隣にある遺跡公園で、すばらしい自然公園でもあった。フェスティバルの会場自体が池や小川もあるその林の中に点在していたので、思いのほかたくさんの鳥が見られた。
Red-naped Ibis(アカアシトキ)
But I was very wrong with that! Sunder Nursery, where the Bookaroo was held, is an amazing garden and wildlife area.
The minute I went into the speaker's launge area, I was greeted by a grey bird with a big strange bill, Indian Grey Hornbill! And from where my first drawing session was held, I could see the Red-wattled Lapwing and the Little Cormorant.
Red-naped Ibis
Rose-ringed Parakeet
My favorite bird in the world, White-breasted Waterhens were there, too, as well as Moorhen. 
And I found a very cute Hindi picture book about the White-breasted Waterhen in the Bookaroo bookshop and I had to buy it.
White-throated Kingfisher(アオショウビン) 
Ruchi took me to Lodhi Garden on my last day and we watched some more birds including this kinfisher and the Grey Hornbill at close!
Indian Grey Hornbill (インドコサイチョウ)

And since I carried my pair of binoculars all the time, even while we were waiting for the car at the hotel, or at the book signing desk, I made birder friends!
Marc, an illustrator from Portugal and I were always comparing the bird list we saw at the nursery and Peeyush, an author from Delhi, kindly told me bird ID.  
I always think that birders share the same "race" and speak the same "language."  
 
Bookarooの最中、ずっと双眼鏡を首からかけていたら、バードウォッチャーの作家やイラストレーターが話しかけてくれて、とっても仲良くなれた。お互いにバーダーとなると、一気に仲良くなれるのがうれしい。
And that was my Indian trip! Last sketch I did in India was from the gate at the airport. 
Thank you so much Bookaroo for inviting me, Japan Foundation for supporting me and all the speakers and volunteers and drivers who helped me!  
行きの飛行機は中央線沿線かから甲府盆地や南アルプスの上を飛び、右の窓側に座っていたわたしは、富士山を見損ねた。帰りこそはと右側の窓に座ったら、今度は渥美半島、伊豆大島の上と海側を飛んだので、やっぱり富士山は見えなかった。でも利島、新島、式根島、神津島、三宅島までがよく見えた。

14 November 2024

Bookaroo Day 3

Bookaroo 3日目。どのセッションも林の中に色とりどりの布を貼った即席でつくられた会場で行われている。
This is Elisabeth Ets from Austria talking about her book and her carrier as a writer. 
Sunday on the 10th, I read aloud my picture book, "When the Sakura Bloom" and talked about Japan and Japanese spring under pink Bauhinia blossom (what an appropriate venue for it!). 
Having seen other people's sessions, especially those Indian authors and storytellers, I realised that they tell stories in such a dramatic way with lots of performances. In Japan, story telling time is usually very quiet.  I even believe that in Japan, story tellers are advised to read aloud without too much intonation or performance in the fear of those extra performances adding certain colour to the story and forcing kids to feel in certain way about that story.   But I also think that for children who are not used to quiet storytelling (and there are many of those in japan, too), adding some performances can be good in terms of attracting their attention.  
3日目のわたしのセッションは、『さくらがさくと』(英語版『When the Sakura Bloom』)を読み、日本の春のお話をするというものだった。 
日本でお話会といえば、読み聞かせをする人の周りに子どもたちがぎゅっと集まって静かに聞くイメージ。絵本の物語を子どもたちがどう受け取るかを左右しすぎないよう、あまり脚色せずに淡々と読む方が良いという人も多い。
でもこのBookarooでインド人作家や、世界中を渡り歩きインドの昔話をする語り部などによるセッションを見ていると、インドの話し手はみんなパフォーマーという感じだった。身体を張ってジェスチャーをし、声色を変えたり、効果音を入れたり、絵本の途中で「それで、お母さんは何って言ったと思う? そう、もちろん、NO!です」等々の子どもたちとのやりとりを挟む。 こんなパフォーマンスは、いきなりやれと言われてできないなあと思いながら眺めていた。 
友達やボランティアの人たちと話してみて「大丈夫、日本人なんだから日本のやり方でやって、子どもたちがいつもと違うと思えば、それはそれで良いことだ」と言ってもらったので、今回はわたしのやり方で割と淡々と読むことにした。インドの子どもたちが語り部たちが演技をする強い刺激の読み聞かせに慣れているとすれば、飽きちゃう子もいるかなと思ったけれど、みんな真剣に聞いてくれた。
This is me explaining that during spring time, lots of companies make special Sakura package for their products. 
日本を知っているかと質問してみたら、身近な人が日本に来たことがあるという子がけっこういた。「寿司が有名です」などという定番にはじまり、「いっぱい地震がある国だって知っています!」のほか、「長崎と広島に原爆が落ちた国だと知っています」などという回答も。日本に興味のある子がたくさん集まってくれたようだ。
終わったあとに、『さくらの本、とっても気に入りました』と女の子が絵本にサインを求めてきてくれて、とっっってもうれしかった。

Bookaroo Day 2

Bookaroo2日目と3日目は土日にあたり、たくさんの家族連れが遊びに来た。会場であるサンダー・ナーサリー(庭)に入るチケットは必要だが、Bookaroo自体は無料のイベントになっている。


Bookaroo Day 2 and 3 were on a weekend and lots of family came to the site.  

On Saturday the 9th, I did a Doodle Wall session, "Tree of Life."  I brought Sumi ink for calligraphy and a big brush and drew a big Banyan tree for kids to add some creatures.
講師はだいたいみな1日1セッション持っていて、土曜日にわたしがやったのは、巨大な壁に子どもたちと絵を描くDoodle Wall (お絵描き壁)。
この日最初のコマだったので、初めは集まりが悪くどうなるか心配したけれど、一緒に描き始めたらだんだん子どもが増えてきた。
At first we only had four kids to start with and we had plenty of space to draw anything but by the end, it was very crowded!  
I asked them what creatures could be living in a big tree like this and a girl added buzzing bees and their nest.
Boys started to make a river underneath the tree.  So I put Kingfisher and a Egret. Other boy coloured the egret and it became like a Cattle Egret! 
Since I had a snake as an example, there came four more snakes.  
There was a fairly, a nest with colourful eggs (and their mother bird added by someone else), lots of butterflies and birds, some owls.  
It's all good. 
I wish I asked them to draw much bigger though! 

It was also great to get to know all the authors and illustrators from around the world!  
Bookarooに参加してとてもよかったことの一つは、いろんな国の作家やイラストレーターと知り合えたことだった。3度の食事をホテルや会場で誰かしらと一緒に食べたので、その都度1、2時間ずつくらい会話する時間があり、読書文化や子育て、政治やそれぞれの仕事についてなど多様なトピックを話した。ベトナムでは作家の地位の方がイラストレーターよりよほど高いなどという話も聞くことができた。
いろんな人と話していて、日本は海外からの絵本、児童文学を翻訳出版している率が高くて恵まれていると感じた。日本にいるとそう簡単に子どもを連れて海外には行けず、そう簡単に外国の人と触れ合う機会もないけれど、違う国の文化や自然を本を通して知れる機会があるのは、とてもありがたい。翻訳文化、大切にしたいなと思った。

でもデリーの子どもたちは、こんなに多くの国際的な作家、イラストレーターの話を直接聞けるチャンスが毎年ある! 考えてみればとってもすごいこと。
一定数の子どもたちが英語を理解できるという、そもそも有利な点は間違いなくあるけれど、各国の大使館に働きかけて支援を受け、こんな機会を作りあげているBookarooは本当にすごい。

And since I flew to India, my very best friends living in India came all the way just to see me.  Yes, I got to see Ruchi and Archit!!!  
ケンブリッジ時代の仲良しRuchiとパートナーのArchitも、わざわざ飛行機で2時間も飛んで会いに来てくれた!

13 November 2024

Bookaroo Day1

Bookaroo is a literature festival for children and it is where kids can interact with authors, illustrators, storytellers. The Bookaroo trust has been organising several editions every year since its launch in 2008 and the Delhi edition held in every November is the largest with many international speakers.  This year we had authors from New Zealand, Austria, Turkey and Vietnam, illustrators from Singapore, Portugal, Spain, Norway and so on!     
Bookaroo(ブッカルー)はBookarooトラストが運営する子どものためのブックフェスティバルで、インド人女性のSwati Royさん、インド人男性のVenkatesh M Swamyさん、イギリス人女性のJo Williamsさんという3人によって始められたと聞く。今はSwatiさんとVenkateshさんによって運営されている。毎年、ジャイプールやシュリーナガル、ヴァドーダラーなどインド各地、ときにスリランカやマレーシアの都市も回っており、年に数回開かれるが、11月にデリーで開かれるものが一番大きいようだ。デリー版とその1週間後に開かれるジャイプール版は、海外の大使館など国際交流機関の支援を受けていろいろな国から作家やイラストレーターを招いている。わたしも、国際交流基金(Japan Foundation)のインド支部からの資金援助を得て参加した。 今回のデリーでのBookarooには、日本からのわたしのほか、スペイン、スリランカ、シンガポール、ノルウェイ、ニュージーランド、トルコ、ベトナム、オーストリアなどから来ている作家やイラストレーターがいた。
This Delhi edition was held in Sunder Nursery, which is a beautiful garden next to the Humayun's Tomb. And all the venue were outside under trees! Even the bookshop Eureka had a pop-up in a tent.
Bookarooの会場は、フマユーン廟の隣に位置する庭、サンダーナーサリー。すべてのセッションが野外で行われる。乾季で絶対に雨が降らないデリーだからできることかもしれない。
Friday the 8th, the day 1 of the Bookaroo was the Schools' Day. I did a field sketch session, "Draw Nature and Discover" with 10-12 years old school girls.
I talked a little about how my story idea is based on observation in the field, how I sketch nature and showed my sketch books.  
初日の金曜日は、学校行事の一環として子どもたちが会場に来る日。わたしは小学校高学年の子どもたちに、わたしが絵本の題材をフィールドで見つけているお話をし、一緒にフィールドスケッチをした。全部で1時間なのでとっても短かったけれど、「絵を見てください、良い感じですか?」とか「どうやったら、そういう素敵な線が引けるようになるんですか?」とか、ぐいぐいといろいろ質問してきてくれた。