I designed the cover and the title lettering for the history book, which my mum wrote.
翻訳者のはずの母がこんな歴史書を執筆しはじめた大元の一つは、わたしの高校の倫理の宿題だったりする。「千ページ読書」と言われた謎の名物宿題で、千ページ以上のフィクションを読み、その本に関連して二千文字以上の文章を書くというものだった。今から思えば、長編の物語には何らかの世界観があるので、その世界に通じている哲学を汲み取れというものだったのだろうか。ともかくわたしはエドワード・ラザフォード著の『ロンドン』を読み、その形式をなぞって自分の祖先の物語を書いた。
それを書くのに、祖母の兄弟をはじめ、親戚にメールやFAXを送って昔のことや祖先について聞き回り、戸籍を調べたりしてノートにまとめていた。母は、いつの間にかそのノートから発展して調べていたのだ。わたしも本全体はまだ読めていないのだが、この本を執筆中、母はいろいろ調べては、判明したことをこと細かに教えてくれた。それを耳半分に聞いていたわたしによく分かったのは、曾曾曾祖父はどうやら幕末期に活躍し、すでに海外に目を向けていたすごい人たちに囲まれて生きた人だったこと、それにもかかわらず、名を成すことは何一つしなかった、まさに歴史に埋もれた人らしいということだ。
上田紬の地に、この伝次郎さんの写真を載せるというのは、母が当初から決めていたこと。そこに小さな活字で題が入った表紙案を見て、何だか本当に埋もれそうだと思ったので、せめて題字を描き文字にしてみた。ひらがなに入っているのは馬蹄と馬のしっぽと生糸のつもり。
大変興味深い本です!当時の時代背景と、ご自身のご先祖様が関わった事柄を思い浮かべながら読み進めると、きっとまた歴史の捉え方は変わるでしょうね。
ReplyDeleteいつか拝読する機会をと思っています。
ありがとうございます。何かしら自分と関係があると思ったとたんに全てのことが身近に感じますよね。
DeleteThoughtful blog thanks for sharing.
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