5 February 2022

東郷まどかピアノリサイタル2022

3月19日(土)に伯母の東郷まどかが横浜の戸塚のさくらプラザ・ホールでピアノリサイタルを開く。
 I designed a leaflet for my aunt's piano recital in March.
今回のテーマは「大作曲家の若き日々」で、バッハ、ショパン、バルトークがそれぞれ若き日々に書いた作品を取り上げるという。
3月半ばまでには、もう少し感染者数がおさまっていてくれるといいが。
※印刷したチラシと異なり、第一ヴァイオリン奏者が田代藍さん、ヴィオラ奏者が大島路子さんに変更になっています。
This green paper for the leaves on the left above corner is made by my little one! 
チビに「お仕事してくれるー?」っと葉っぱの元になる紙を絵の具と色鉛筆で適当に緑色に塗ってもらい(使う色だけは、わたしがある程度指定)、その間にわたしはちゃっかりPC作業。出来上がった緑の紙をスキャンしてphotoshop上で葉っぱ型に切り抜いて若葉を作った。チビとの初コラボ作品!

29 January 2022

Mum's Birthday Party

先日、偉大なる母の誕生日だった。 
相変わらずのダメ娘は、母の誕生日だというのにお昼ご飯付きのベビーシッターをお願いしたけれど、チビは小さなテーブルを並べ、小人やぬいぐるみを招待し、ドングリお茶にたくさんのごちそうを作って主賓を出迎えていた。 
A few days ago was my wonderful mum's birthday. 
She's been the best mum and grandma ever. So my little one and I decided to throw a party for her. 
We set up tables and invited lots of little people and stuffed animals. My little one made a nice pot of acorn tea and cooked a Chinaberry dish, a Scycamore dish, a Chinese tallow dish, rubber and felt vege dish, pipe rice with sweet potato (rice = something from inside a pillow) and so on. 
The cake was a real one. A gorgeous fruit tart from a shop, which my husband and little one chose and preordered several days before.
I made a hand coloured print of a bat writer & translator.  My mum's blog title is "A Letter from a Bat" so I thought it would make a nice icon.  
My little one drew a bus with her granny and herself on it.  
母のブログが「コウモリ通信」なので、本を訳し、書いているコウモリを作った。
どうやって本を持たせればよかったのやら……よりによって手のない生き物!
『ハクセキレイのよる』を献本した先輩画家のOさんが、雁皮紙は裏から着色ができて、ヤマト糊で貼れば良いと教えてくださったので、どうしても試してみたくなってその技法で作ってみた。少なくとも8センチ四方という小さなこの絵ではとてもきれいに作ることができた!
裏からの着色だと空のような大面積が上手く塗れるようになるにはかなりの技術が必要そうだし、絵が大きいと糊貼り時にやっぱりシワができそうな気もするけれど、もうちょっと研究して練習すれば、ハクセキレイの原稿よりは良い状態の原画ができそうな気がしてきた! 
一人で制作していると、やりたいことがあっても知識も技術も足りなくて、堂々巡りしていることが多い。まわりに教えてもらえる先輩画家やアイディアをくれるイラストレーター仲間がいるというのは本当にありがたいことだ。

4 January 2022

Winter Holidays

Hope you all had a wonderful Christmas & New year holidays.
We certainly did! 
We had Christmas Dinner on a beach, cooked in Dutch oven on an open fire. 
毎年恒例、クリスマスディナーは浜辺でダッチオーブンのローストチキン。 チビは海藻スープを作っていた……。
電車好きのチビにサンタが持って来てくれたサフィール踊り子。どうやら木の列車を小人が必死で塗ったらしい。
Santa brought Little one a wooden train painted (by one of his elves) in Saphir Odoriko colour (her favorite train that passes our place).
New Year's eve's outing was to see this enormous flock of Baikal Teals. 
In my area, the Baikal teal is a rare bird and normally, it is only be spotted one or two mixed in with Eurasian Teals. But I knew this bird makes a huge flock elsewhere in the world, such as in Korea, so I'd been wanting to see a flock of them. In that lake, some people counted tens of thousands of them.  I couldn't tell how many but when I looked through the scope I could just see many many heads with that unique swirl pattern.  Drawing them was very difficult since I soon lost track of which part of which bird that I was drawing.   
One dream came true right at the end of 2021!
ちいさなかがくのとも12月号の『わたし はくちょうを みたの』を買ったので、チビに本物のハクチョウを見せようと白鳥の郷も訪ねた。
Tundra Swans and Pintails. I wish it was a bit milder evening.  It was really cold! 
オオハクチョウ、アメリカコハク、マガンもいた。かなり寒かったけれど、絵本で読んでいたので、チビもずいぶん真剣に眺めていた。
あまりに久しぶりにしっかり鳥をスケッチできる環境に身を置いて、鳥の形をとるのがヘタになったなぁと反省。数時間、一カ所に腰を落ち着けて描く時間ってやっぱり大切だなあ。
年越しとお正月は今年も祖母宅で過ごした。
わたしが置いていったおもちゃがまだいくらか残っているので、遊ぶものには事欠かない。祖母がせっかく動物のぬいぐるみなどを干してきれいにしておいてくれたのに、チビは人形の家に釘付け。小さな鍋ややかんをストーブにかけてぐつぐつしていた。やっぱり魅力的だよなあ。
「なーんで すぐに ごはんだよーとか、おふろだよーってなっちゃうの?」と最近よく言うようになった。ただひたすら"今現在"を生きる時期を越えたんだなあ。その割に、早くご飯を食べて、早く服を脱いでお風呂に入って、早く寝間着に着替えて、また遊べる時間を作ろうと想像力を働かせるほどには時間の概念がないので、ぐだぐだと駄々こねて時が過ぎてしまい始末に悪い。
うちのレモンの木と一緒に買った祖母宅のレモン。最初はほぼ同じだったはずなのに2つも大きな黄色い実を付けていた。うちのはアゲハとクロアゲハの餌になるばかり。
Long-billed Plover. 
チビは夫とストライダーを楽しんでくれていたのに、前を電車が通る遊水地だったので音がするとつい「あ、NEXが来た! あ、踊り子だ!チビちゃんと見ているかなあ」などと気になってしまいスケッチに集中できない……。ママ鉄病っていうやつだろうか。

1 January 2022

Happy New Year!

あけましておめでとうございます。
 年々、ブログをサボりつつありますが、月に数度は更新することを目標にしたいと思いますので、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

2022 is the year of the tiger but I've never seen a wild one in my life. So instead, I drew a Scaly Thrush or Tora-tsugumi, which means tiger thrush in Japanese. A few years ago, this bird appeared in a plum orchard very close to my place and stayed there for two months.  In the evening, when the sun sets behind the trees, the orchard scenery looks like the famous Ukiyoe painting by Utagawa Hiroshige.  
3年前の冬、近所の梅林に長く滞在していたトラツグミ。ちょうど梅が満開になるころまでいてくれて、3月2日を最後に見かけなくなった。
でも去年も一昨年も来ていないので、一年だけのことだったらしい。

今年はありがたいことにすでに絵本の仕事が詰まっている。
それを順調にこなしつつ、鳥やチビのスケッチも怠らず、というので精一杯な気がする。

24 December 2021

ハクセキレイのよる

新作絵本『ハクセキレイのよる』が発売される。
福音館書店の月刊誌「ちいさなかがくのとも」2月号で、そろそろ各地の書店に置かれ、販売は1月中の約ひと月だ。
My next picture book, "White Wagtails in the Night" is out now. 
White Wagtails gather in the evening and roost at trees in the middle of roundabout in front of a station. This simple story is just about how they spend the night there.  
とうごうなりさ さく
福音館書店 月刊誌「ちいさなかがくのとも」2月号
定価440円(税込)
街中でよく見かける白黒の鳥、ハクセキレイが夕方ねぐらに集まり、朝に飛び立つまでを描いた絵本。何でもない一夜のお話だけれど、自分が寝ている間に他の生き物たちがどう過ごしているのか思いを馳せる1冊になったら良いなと思う。
絵本には夜のことしか書いていないが、普段はコンビニなどの駐車場で尾羽を振りながら餌をついばむ姿をよく見る鳥だ。コンビニでよく見かけるから最近は「コンビニ鳥」と呼ばれているというので、裏表紙はコンビニ前の姿にしてみた。 
Before they roost in trees, they gather on top of a buildings, probably to check if the roost site is safe.    
「街中の木に集まって眠る鳥のお話は作れないか」とちいさなかがくのとも編集部から企画をいただき、この絵本作りは始まった。お話をいただいたのが妊娠が判明した直後だったので、赤ちゃんが生まれたら鳥が寝ている時間の取材なんてしばらく絶対にできなくなると思い、やるなら今だ!ちょうど冬だし!っとよく知っている東戸塚駅のハクセキレイのねぐら観察をはじめた。一カ所だけを見て書くのは不安だったので、横浜駅、横須賀の街路樹、金沢八景駅周辺でのねぐら入りも見た。場所によって、ねぐら入り後の様子がよく見られるところ、声がよく聞こえるところなどあったので、やはり複数箇所見るのは大切だった。
街中だと双眼鏡で観察するのも憚られ、とても望遠鏡を据えてスケッチはできず苦労した。 
おりこみふろくの「おおきなひとのための『ハクセキレイのよる』」を書いてくださった亀谷辰朗さんが主宰されている、「ハクセキ道場」と呼ばれるハクセキレイ標識調査も見学させていただき、雌雄、若鳥での羽色の違いを間近に見させていただいた。その後我孫子市鳥の博物館でのセミナーも聞きにいった。スケッチは鳥博の剥製を覚え書き程度にメモしたもの。
絵本にも、背中まで真っ黒な雄、背中はグレーの雌、頭までグレーの若鳥と様々な個体を描いたので探してみてほしい。
ハクセキレイがねぐら入り前に一時集合し、その後木に入る時間とその時の空の色を間違いなく描きたかったので、チビを連れ、色鉛筆を持ち出し、鳥の様子と空の色をメモする取材もした。
色に関しては、カメラの設定で写真はいくらでも見た目と乖離するので、例え上のような適当なメモでも、直接紙に表現しておいたほうが、確実な気がする。
I hate drawing buildings and cityscapes. After drawing several scenes, I always find somethings not consistent through the book. In order to check if things are at the right place in each scene, I made this model.  It can help!
原画制作もとても苦労した。黒の線と面はリノリウムを彫り、それを雁皮というとても薄い和紙に摺った。下にアクリル絵の具で夕暮れや街の色を塗った紙の上に重ねて糊づけした。貼った直後は良いのだが、そのうち紙の伸び縮みの違いのせいかシワができてしまって、スキャン後に印刷会社さんにかなりデジタル修正していただくことになってしまった。
色校が出て来たときには、あまりにきれいに修正されていて感動。印刷会社さんの技術の賜物の絵本でもある。
あとから思えば版画を白い紙に摺り、下の色と別々にスキャンしてデジタル合成すれば迷惑をかけずに済んだ。
またできあがった絵本を先輩画家にお送りしたところ、雁皮紙を裏打ちする技法や、雁皮紙の裏から色を塗る方法があるはずだと教えていただいた。日本画や版画の技術をどこかでしっかり勉強し、うまく紙を扱えるようになれば、もうちょっと上手にできたかもしれない。
なにはともあれ知識不足と修行不足を思い知った絵本にもなった。
When I finished all the colour roughs, I made a little dummy book and read it to my little one. She was in my womb when I started this picture book project but she was already a good listener then.  Thanks to her, who asked me things that she did not understand, I changed some wordings. Now she remembers the storyline and can almost read it by herself.

この2月号のおりこみふろくのエッセイはBIRDER誌等で大活躍中の野鳥写真家の菅原貴徳さんというのも鳥屋にはうれしいポイント!

16 December 2021

Christmas tree 2021

We put up our christmas tree and realised how big Little one became.
Her favorite decorations are the wooden train and everything shiny.  

This drawing is from the 2019 when she was one-year old. 
好きなもの、色についての主張が激しくなってきた。裏起毛のうさこちゃんのワンピースを買おうと思ったら「うさこはやなの!」の一点張りで、「こっちがいいの! これほしい、これ、これ、こっち!!!」と言うのは、うちの木のおもちゃみたいな列車がついたトレーナー。来冬は着れそうにないサイズだったけれど、あんまり欲しいというので買ってあげることに。

10 December 2021

Happy Horse Massage ロゴ

ケンブリッジ滞在中に縁あってお仕事させていただいたイギリス乗馬倶楽部の千本木倫子さんが馬のマッサージ師の資格を取られて、活動をはじめられるというので、乗馬倶楽部に続いてロゴを作らせていただいた。 
イギリス乗馬倶楽部のロゴは今も気にって使ってくださっているとのことだったので、周りの線や色、字体をそれに合わせて作ってみた。
I made a logo for Tomoko Sembongi's Happy Horse Massage practice!
She lives in Cambridge and I met her when I was there eight years ago.  I feel happy that I worked with her again! 
マスターソンメソッドという方法で、馬と呼吸を合わせて、馬の表情を読みながら行う静かなマッサージだという。
A very cool jacket with the logo in gold!
グレー地のジャケットに金色でロゴを印刷されたとのこと。写真をお借りした。

5 December 2021

スケッチブックから

I've been busy printmaking for my new picture book and has not been in the mood of making any personal piece. 
Listening to some podcasts, interviewing or created by some illustrators, they all say the importance of a personal project while working on some paid ones. I used to love just sketching anything while I am out and about. But when going out with my little one, it's not always possible.
If you wonder why she is so stripy, it's because she is pretending to be a picture book character, who steals sweets from fridges.    
全身しましまファッションは、月刊こどものともの『おやつどろぼう』の主人公アカーキー(水色のしましま)とおやつどろぼうたち(黒のしましま)のつもりらしい! どうせならと髪の毛も上のほうに2本に結んでみたが……。
でも公園では、この泥棒は真面目に自分で料理していた。
夫が「ハリガネムシが中に入っているんじゃないの?」と言うくらい、チビは水辺に吸い寄せられる。実際、少し前にチビがどうにも動かなくなった公園の水辺でカマキリを見つけ、しばらくしたら本当にハリガネムシが出て来た。
She loves ponds and strams, wherever she can play with water, poking fallen leaves and algaewith a stick.
寒くないのー? 
Partial lunar eclipse on the 19th November. My little one drew it, too.  
11月19日の部分月蝕。一緒に見ていた母が「鈴カステラみたい!」っと。そうSNSにアップしたら同じことを思われた方がたくさんいたようでおもしろい。
Little one had never been on any kind of boat. So the last weekend of November, we visited Sarushima island, getting there by a very short ferry crossing from Yokosuka. 
乗船時間10分の猿島へ。お昼時、海を双眼鏡で眺めていたら、首は長めだけれどウよりは短く、また体も小さい黒い鳥が1羽浮かんでいた。くちばしも短い。あまりに豆粒だったけれど、コクガンだった気がする。 
キジョランの実と種をよく観察できた。

14 November 2021

飛べないハトを見つけた日から

イラストを担当した児童書の見本が届いた。
『飛べないハトを見つけた日から』
クリス・ダレーシー 作 相良倫子 訳 東郷なりさ 絵
徳間書店 
2021年11月20日発売 1,760円(税込)

I made the cover and some inside illustrations for the Japanese translated version of a British children's book, "Fly, Cherokee, Fly" written by Chris d'Lacey, translated by Michiko Sagara, published by Tokuma shoten.  
I got the job because the story is about the pigeons, a kind of birds, and set in England.  But I didn't know anything about homing pigeons. So I  had to read a lot and learn about their rings, shed, pigeon trap door and how the pigeon racing clock works. 


サッカーをしに行った公園でうずくまるレース鳩を見つけた男の子ダリルのお話だ。
もう飛べないその鳩を飼うことになったことがきっかけで、鳩や鳩レースの世界を学び、学校の勉強に励むようになり、いじめも乗り越えていく、少年の成長の物語。
I made the pictures by monoprintting, drawing on the back of the paper placed on a inked surface.
依頼されたイラストのほとんどは鳩だったのだが、表紙などいくつか建物も描く必要があった。そんなとき、イギリスに住んでいた経験や知識が多少なりとも役に立った。
イギリスの家は地方によって産出する石が異なるので色が違う。有名なところでは、コッツウォルズの黄色い家々だろうか。石が取れないところでは煉瓦になる。この絵本はレスターの近郊にある街が舞台で、調べてみると煉瓦作りのようだったので、そんな建物を描くことにした。
今回、平らにのばしたインクの上に紙を乗せて紙の裏から描くというモノプリント技法でイラストを作ったのだが、表紙の建物だけはマットに塗りたかったので厚紙を切って簡易の版にした。少し前に買った画集に、こんな風に絵柄に合わせてリノリウムをカットしてそれぞれにインクを付け、摺る際にもう一度組み合わせて多色を同時に摺っている工程写真が載っていたので試してみた。建物のように単純な線ならお手軽な方法で、多色摺りするストレスが少なくなり良かった。
とても素敵な装丁にしていただいてうれしい。ジャケットをめくった本体の表紙がかっこ良い!

7 November 2021

七五三

先週の雨天延期を経てようやくチビの七五三。 
Today we went to a shrine for Shichi-go-san(Seven Five Three), which is a celebration for three and seven-year-old girls and five-year-old boys. Little one wore the same Kimono clothes that my cousins and I did for that day when we were three.
母の従姉妹のおうちからきた着物、わたしとわたしの従姉妹二人も着て、今日チビが。 髪留めはどうしても見つからなかったので、母が素敵なのを作ってくれた。せっかく着物に合わせてオレンジ色だったのに、 チビが「オレンジはいやだ。どうしても青がいいの。Big-Aみたいな青が好きなの!」と言い張ったので、青い花もつけてもらった。
神社ではガタンゴトンという音がするなり、「あれ、電車のおと? 音がするのに見えないねえ…」と薮から必死で音のする方を眺め、 落ちている黒いサカキの実を拾い集める。あー袖、踏んじゃだめ!
やっていることはいつも通り。