27 July 2022

夏の生き物

Some nature sketches during this summer. 
Not being able to sketch in the field, I've been bringing back insects at home and drawing them.
うさぎのような顔の形がかわいいクロコノマチョウ。おしりも何気にフォーク型。
餌がススキなどのイネ科というのもありがたい。
二晩続けてセミの羽化観察。
最近、わたしが絵を描き始めると、チビが自分もやりたい、でもうまくできないと泣いた挙句に、妨害してくるのでちょっと嫌になっている。 でも気分さえのれば、チビもとっても良い絵を描いてくれる。そこにたどり着かせるまでが一苦労なのだが。
一番下が幼虫。右の上が、羽化の始めで殻を破ってでてきたところ。右の下がそっくり返っているところ。左の上は90度横向きになってしまっているが、羽をのばしはじめたところ。


I found this moth perching on a leaf along a street one June afternoon. It didn't fly when I picked it up so I guess it was just after it emerged from the cocoon when I found it.
ネジバナ
This is a sketch from a way back in May but I found this beautiful yet dead Oriental Odd-tooth Snake near my place!
幼稚園バスへの朝の送り帰りに、道にポトンと落ちているヘビの死体を発見。小さいなあ、幼蛇だと思って見たらアオダイショウじゃない!  シロマダラだ!  幼蛇かと思ったけれど、これで成体らしい。とっても綺麗な状態だった。
And in June, a pair of tree sparrow started nesting again in our balcony. This time at the hot-water bag that we put up last year when we wanted the pair of sparrows to move from the exterior unit of our air conditioner. We thought they started incubating. 
But for some reason, they abandoned the nest... We were so sad and was missing the chattering of sparrows for a long time.
昨年のエアコン室外機スズメ営巣事件後、冬の間忙しくてすっかり忘れていたのだが、5月29日、去年即席で取り付けた湯たんぽにスズメが出入りしている、と夫が気づいた。 見ていると、1日に何度も出入りしていて、時折草を持ってきているのも確認できる。交尾も確認した。

どうやら抱卵している、というところまでいったのだが、何がいけなかったのか、放棄されてしまった。
湯たんぽハウス、だめだったー。
朝寝ぼけ眼の時間にスズメの声が聞こえなくなり、しばらくスズメ・ロスだった。
「いなくなったのがスズメでも、こんなに寂しい気がするんだから、チビがいなくなっちゃったりしたら困るなあ」と、めずらしく夫も感傷に浸っていた。
 来年こそはちょっと良い巣箱を取り付けたいなあ。
 去年、今年と5月末〜6月にかけて、やり直し繁殖か第二回繁殖の頃に、うちのベランダに来るのはなんでなのだろう。もしかして梅雨になると、たとえ人の近くでもあまり雨の影響のない巣穴を好むとかあるのだろうか?

6 July 2022

カササギの渡せる橋

チビが幼稚園から、空箱等を使って七夕の飾りを作ってきてくださいというプリントを持って帰ってきたので、さあ困ったと思っていたら、母が大いに張り切ってこんな素敵なものを作ってくれた。
7th of July is Tanabata, the star festival in Japan. 
Little one's preschool makes a big event of it so each family had to make a decoration. And this is what my mum came up with!  
Story of Tanabata is that only on the 7th of July, a weaver girl, symbolizing the star Vega, can see her lover, cowherd, symbolizing the star Altair, who is on the other side of the Milky Way.  There are several versions of the story but one says that a flock of magpies make a bridge across the Milky Way. So we decided to fly lots of magpies.
七夕の日に、織姫を彦星の元に渡すために、カササギの群れが橋をかけるという話を思い出し、わたしがカササギテーマの飾りを作りたい!っと言い出し、チビが電車がいい、と言うので、吹き流しに両方の絵を貼ることになった。
カササギは留学時代、カラスの本を訳していた母に頼まれてわたしが作った消しゴムはんこをコピーしたもの。
列車のほうは、チビが絵の具で線路を描き、わたしが銀河鉄道のつもりで列車の貼り絵を作った。 
This beautiful metallic blue paper for the trains is actually a wrapping paper, which I bought in Bangkok something like twenty years ago.  I remember holding on to the paper tube while taking the wild canal boat at Khlong Saen Saep on the way back home. 
七夕は、緑・紅・黄・白・黒の5色の糸を飾るというので吹き流しの上は丁寧に5色に塗られている!
The decoration is now up on the bamboo at the preschool.
真ん中のイカは、保育参観中の20分間で、チビと一緒に作ったもの。楕円の紙を渡され、何に見立てても良いですよと言われたのだが、何を作るかとチビに聞いたら、なぜか「イカ!」と即答だった。

28 June 2022

第24回フィールドスケッチ会

6月26日にほぼ一年ぶりになってしまったスケッチ会を東京港野鳥公園にて行った。公式報告はこちら
We had a field sketch event on Sunday at Tokyo Port Wild Bird Park.  It is still June but this year the rainy season is already over and it has been extremely hot.   So it would have been very uncomfortable without the observation hides and the nature centre.  But Tokyo Port Wild Bird Park has good facilities just like the nature reserves in the UK!   
I happily sat in one of the hides, inside which was quite cool and breezy, and drew a kingfisher, Eastern Spot-billed Ducks, Little Egrets and Great Egrets.   
最近あまりフィールドで時間がとれないので、どうしても鉛筆のみでスケッチして終わり、家に帰ってから水彩で色をつけることが多い。時間や心の余裕がないと、どうしても新しいことに挑戦しなくなる。だから今回は、ちょっと違う画材で描いてみたいと思い水彩毛筆を持っていった。わたしの好みより一段鮮やかな色が多く、環境も込みで描こうと思うと色のバランスが取れなくて難しい。でも一発で線を引く練習としてはとても良い画材だと思う。
I drew these with watercolour brush pens. I wish there are slightly duller colours to match nature.
白い鳥は影と背景があってこそ白いんだよなあ。
There were several Striated Herons and we all enjoyed watching and sketching them.
見ていると、ササゴイは岸から広い水面側に顔を向けて魚を狙い、獲れると必ずくわえたままくるりと向きを変えて岸側に数歩歩きながら魚を飲み込む。食べ終わると、またくるりとまわり水面側を向き魚を狙う。 水面側を向いて食べると、万が一落としたときに魚に逃げられる可能性が高いからだろうか?
必ず同じようなポーズをして魚を狙っていたので、何度も何度も形を取ろうとデッサンした。

25 June 2022

石山生産獣医科のロゴ

While ago, I was asked to make a logo for my friend from uni, who is starting to become a self-employed vet. 
農工大の野生動物研究会の先輩である石山大さんが今年開業されたので、そのロゴを作らせていただいた。

 牛の顔を子宮に見立てるという斬新なアイディアでご依頼を受け、どうまとめるか一緒に考えつつ仕上げた。

千葉県を中心に活動されている石山生産獣医科のHPはこちら
HP内でもいくつかわたしの牛の絵を使っていただいています。

15 June 2022

水遊び

最近どこへ行っても、チビが水のある場所から動かなくなり、水遊びに付き合わされている気がする。熱中していてくれるので、スケッチしやすいのはうれしい。
Pretend soup making.
作っているのはヨモギとクレソンのスープなのだそうだ。
水はかなり冷たいのに、ものともせずにジャブジャブ川の中を歩き回り、気づいたら大量のカワニナを集めていたりする。もちろん、眺めたあとは水の中へ。
Little one just loves any waterfront, river or stream or pond or even a little paddle after rain.

先日、幼稚園の休園日に思い立って、チビと二人新幹線に乗り、クレマチスの丘とベルナール・ビュフェ美術館へ行ってきた。午前中は堀内誠一展で、何の画材で描いているのかねえ、とチビと言い合いながら見て回ったり、アトリエの机を再現した展示を食い入るように眺めたり、ビュフェこども美術館の木のボールのプールで遊んだり。でも午後は、吊り橋の下の流れを見るや、「水に入る!」と靴を脱いだ。クレマチスの丘側でも、美術館もバラの茂みも駆け抜けて、まっすぐ池へ。オタマジャクシとカエル採りに興じていた。
We visited Clematis no Oka in Mishima the other day. It is a beautiful museum full of paintings and sculpture and a garden with roses and clematis blooming but what she did?  Pond-dipping!  She was so happy catching tadpoles and tiny frogs.  
次に好きなのは、おままごと。 
何やっているんだー?と思ったら、「しぼりたてはっぱのミックスジュース イヌビワとザイフリボクのつぶつぶいり」(『チリとチリリ はらっぱのおはなし』どい かや さく)を作っていた! 葉っぱはアジサイとドクダミと、ちゃんと絵本の中に描かれている2種。実はたまたま家に転がっていたのがその二つだった。 
She brought back lots of leaves and started making something... It was the mix juice in the Chili and Chilili picture book by Kaya Doi. One of the berries she putted in was Amelanchier that she brought back from her preschool field.
週末は幼稚園の芋掘り行事だった。ひと家族4株も掘らせてもらい、うちは大当たりの場所だったようで袋いっぱいに持って帰ってきた。翌日は夫と一緒に本物のお料理。ニョッキを作っていた。
Making gnocchi (with the help of her dad) with potato that we dug out from her preschool's field.  
She loves reading books, too. This was from one Sunday morning and she was reading a train book, wearing a train T-shirt. 
知らない固有名詞がいっぱいあって、なかなかうまく読めないにも関わらず、電車の本となるとかじりついて読んでいる。一文字一文字「ろ・く・・・・も・ん・が・は・・・・し・る・せ・・・ん・ろ・は・ろ・・・く・の・・じ・・・み・・た・い」 などと読まれると、聞いている大人も何って書いてあるのかなかなか理解できない。

そして電車のTシャツばっかり着ている気がする。
ワンピースを着てくれなくなったというよりは、電車柄のワンピースがないのがいけない。

29 May 2022

レモンのアゲハ

We have a small lemon tree in our balcony and its leaves are always eaten up by caterpillars. So it doesn't produce any lemon but we can enjoy the betterflies.
Asian Swallowtail.
When I got up at four in the morning trying to see it emerges, it was already a butterfly.
ベランダのレモンに今年はさっそく3匹イモムシがついて、どれも終齢になった。2匹は逃げ出す前に捕獲。
1匹はチビと蛹化を見ることができた。夕方遅く、もう蛹になるだろうと思っていたのだがなかなか変わらず、チビの就寝時間になっても変わらない。始まると一瞬なので、張り付いて見ていないと見逃すのだけれど、すでに眠いチビを待たせるのは大変だった。しかも夜にチビが「自分も描く !」とか言い出されると面倒なので、写真も撮らなかったし、スケッチもできず。
でもじっくり見れたからよし。
「こんな風にヌギヌギしてた!」とチビは蛹の真似してズボンを抜いで見せる。

羽化のほうは、必死で起こしたにも関わらず間に合わず、チビが見たのは縮んだ羽の姿から。幼稚園バスの時間になっても飛ばなかったのでそのまま持って行かせた。先生や友達と飛び立つところを見れたらしい。

そして行方不明になっていた3匹目。なんとレモンの枝で蛹を発見。
金曜日の夕方に黒くなっていたので、翌朝早くに羽化するぞっと昨日土曜日の朝は張り切って4時に起きたのだが……すでに出ていて、羽も伸び切っていた。こいつ、いったい何時に起きたんだろう。
家からは建物があって東の空が見えないのだが、西に見えるアパートやマンションがオレンジ色に輝いていて、日の出を知った朝だった。
Spangle
こちらは昨年秋から蛹の状態でうちにいたクロアゲハ。うまい具合に日曜日に羽化したので、家族みんなで見ることができた。
遊びに行こうと言っていた朝だったので、外に行きたかったチビは待ちくだびれてしまったが、出てくるのを眺めたあとは、「蛹の真似っこ。はい、出てきましたー!」と全身で表現。

24 May 2022

2022年日本ワイルドライフアート協会展

日本ワイルドライフアート協会展の搬入に行ってきた。 今日から29日(日)まで、目黒区美術館区民ギャラリーにて開催される。 コロナ禍で未発表作品が溜まっていたのか90点以上の作品が集まり、飾り付けが大変だった。ちょっとぎゅうぎゅうだけど、その分見応えはある展示になっている。
寅年の協会展のDMは田中豊美さん。

会期:2022年5月24日(火)~5月29日(日)10:00-18:00 
(24日は14時から、29日は15時まで) 

会場:目黒区美術館 区民ギャラリー 
〒153-0063 東京都目黒区目黒2-4-36 電話 03-3714-1201 

アクセス:JR山手線・東京メトロ南北線・都営三田線・東急目黒線 目黒駅から徒歩10分 東急バス 渋41・渋72系 田道小学校入口下車 徒歩3分
黒01・02・06・07系 権之助坂下車 徒歩5分 

入場無料
ご来場の際にはマスクの着用をお願いします。
わたしも『ハクセキレイのよる』の原画ほか5点を出しています。
残念ながら在廊はしませんが、最終日搬出前にはでかけます。  
目黒川沿いの公園の一角、目黒区美術館に隣接したギャラリーなので、お散歩ついでにもどうぞ。油絵・日本画・水彩画・彫刻など、様々な技法で表現した野生動物作品が集まっています。期間中隣りの目黒区美術館では「東京の猫たち」展が開催されています。

17 May 2022

On a Swing

Little one on a swing. 
This year's version of these "rubber stamp prints on gampi paper" series. 
2〜3歳の一時期突然ブランコが怖くなり、ぜんぜん乗れなくなった。でもふとしたことからまた乗れるようになり、自分で漕ぐのも上手になった。
最近は「ブランコ乗りに公園へ行こう」とまで言うことがある。立ち漕ぎも、ちょっと恐々ながらも、できる!
時々後退しつつも、ちゃんと成長しているんだなあ。  

消しゴムはんこを雁皮紙に擦り、下から色紙を入れるシリーズ。毎年春に一枚作っているので今年も作った。
過去のはこちら。
Two years old.
One year old.
Zero year old.

11 May 2022

ゴールデンウィーク その2

During the Golden Week holidays, we went to Yoro-keikoku (valley) to spend a night.     We took a special open air tram which runs on the Kominato line.  My husband and I thought that our little one will love the ride.  But in reality the train made huge noises because of the no window, she was so scared of it...! 
平日休みをとってゴールデンウィーク後半は一泊二日で養老渓谷へ。
車で遠出はチビが「ま〜だつかないのー?」となってしまうので、何か良い電車に乗れるところ、水で遊べそうなところ、というので小湊鐵道の里山トロッコ列車に。かこさとしさんの『出発進行! 里山トロッコ列車』で事前勉強。
上総牛久で登り電車とのすれ違い待ち中にスケッチし、あとから色をつけた。

特別電車、さぞかしチビが喜ぶだろうと思いきや、
窓のない列車はキーコー言う列車の音も警笛も大音量で聞こえるので、チビはそれが怖くて怖くて、ぜんぜんだめだった! 帰りの普通列車のほうが好きだったらしい。 
トロッコ列車は普通列車より速度が遅く窓がないので、大人は真剣に車窓バードウォッチング。キジ(たーくさん、横浜市民的にはうれしい!)、オオルリ、タシギ(たぶん)、オオヨシキリ(たぶん)、アオサギ、チュウサギ、カルガモ、カワウ、キジバト、そしてイノシシの瓜坊を見た。
Awamata waterfall.  
粟又の滝周辺での水遊びは楽しんだ。
フサザクラの木の下にオトシブミがたくさん落ちていて、気づいたらチビが大量に拾い集めていた。オオルリがたくさんいそうな環境なのに一瞬声を聞いた程度で、ヒヨドリ以外の鳥影は薄かった。
Japanese Wisteria and Torch Azalea were in full bloom everywhere. 
Little one and I sketched this steep slope vegetation from where we stayed.
どこの斜面にも黄緑の中にフジとヤマツツジが咲いていてきれいだった。夫が「ヤマツツジは絶対に電柱のあるところに生えている」という謎理論を言い出したが、気にして見ていると確かに当てはまる。電柱=ギャップなんだろうなあ。

 
  

The next day was cloudy to start with but started to rain hourly for about ten minutes.  But little one was happy walking in her yellow wellies, finding frogs, freshwater crabs, observing plants and mosses.  She walked at least five kilometers from morning to the afternoon!  
いつのまにかジャゴケ・ラブなうちのチビ。養老渓谷周辺は崖が多くあちこちに苔が生えているのがうれしくて「ジャゴケ探ししようよー」、「これがジャゴケ、こっちはゼニゴケ!」
シュレーゲルアオガエル、タゴガエル、ヤマアカガエル、サワガニ、ヤマカガシ、泳いでいるシマヘビも見つけた。
ひたすらのんびり生き物を探して歩く。
「あ、これキツネノボタン!」「ヌルデ!」「ヘビイチゴ見つけた〜!」と、気づけば植物観察会みたいな旅に。鳥屋のわたしは、ひたすらキセキレイを眺めていた。
3歳だと、もうこんな旅ができるんだなあと感慨深かった。

チビにとっては、本当に久しぶりの外食に、旅館泊、黒い温泉と刺激的な体験ばかり。朝ごはんが「お昼とか夜ご飯みたいなごはん」(うちはパンかオートミール)で、「でもそういうお家もあるって知ってたよ。『おとうふやさん』に出てくるもん。」