28 October 2021

ヒヨドリの渡り

週末、『きょうは たびびより』を取材した真鶴岬へ、ヒヨドリの渡りを見に行った。
数分の差で太陽が水面から顔を出す瞬間は見逃してしまったけれど、久しぶりに朝日を見た。 
朝から晴れ。
「きょうは たびびよりだ」

7時頃、ヒヨドリたちが林のあたりをぐるぐる飛びはじめた。最初の群れが確実に海へ出て渡ったと思ったのは7時半過ぎだった。そこから9時過ぎまで10近い群れが次々に海へと出ていった。
飛び出すのは城ヶ島か館山方向。でもそのうちだんだん風に流されて南へ行っているような気もする。やっぱり伊豆諸島へ行っているのだろうか。だれかぜひどこへ行くのか追跡してほしい。
遠く海上でハヤブサが群れをアタックしていて、1羽捕獲したのを見た。
Last weekend, we went to the head of Manazuru peninsula to see Brown-eared Bulbuls' migration. It's the place where I got the idea for my picture book "A Perfect Day for Traveling." Since my little one has been reading the book since she was little, I wondered how she would feel and react to the actual migration scene. She watched the bulbul flocks go and come back and cited some phrases from the book.
Although, she looked having more fun soaking the dried seaweeds in sea water and making them soft.  

チビはヒヨドリの群れが林に入っていくのを見て「もどれ もどれ、はやしにもどれってやっているの?」などと聞いてはくれたけれど、落ちている海藻を海水に浸して柔らかくし、バケツのなかでぐちゃぐちゃするほうがよっぽど楽しいらしい。家の中だろうが、遠く離れた岬だろうが、いつもなら寝ている早朝だろうが、後ろで波の音にヒヒヒヒヒヒヒというヒヨドリの騒がしい声がしていようが、バケツとちょっとの泥や石と、ぐちゃぐちゃできる植物があれば、いつまでも遊んでいる。おかげで一カ所に数時間いられるのでこちらは助かっている。

でも何気にいろいろなものをよく観察してもいて、
「なんで 海は青いのに、もぐるときは白くなるの?」(波しぶきの白いことを指している)などと聞いてきたりもする。

久しぶりにクロサギも見た。
At ten thirty, we were already hungry and had a nice coffee and snack.  Little one was very happy with her banana juice.    

27 October 2021

Halloween Pumpkin

Some days ago, on my birthday, I bought a small pumpkin and carved it!
It is supposed to be an owl...

 

Jack-o'-lanternを今年も彫った。 
みみずく系のフクロウのつもりだったのだけれど……
もうちょっと鼻筋を狭くつくるべきだったなあ。
もうちょっと大きなカボチャで彫りたかったなあ。 ある程度穴が大きくないと中の酸素が足りなくなるし、間の線が細すぎると弱くて切れる可能性が高くなるし、難しい!

そして早く彫りすぎて、ハロウィーン当日を迎える前にカボチャはシワシワになり、真面目に怖い様相になってきた。

10 October 2021

3歳児の遊び

Some recent sketches of my daughter.
♪おおきな栗の 木の上で 
下に栗が落ちていたので、ちゃんと栗の木だと認識し「大きな栗の木の下で〜」と歌っていた。 夫に手伝ってもらいつつ、なんとかよじ登っているところを、わたしはコーヒーを飲みながらスケッチ。 
Sitting on a park bench, having a cup of coffee, sketching my daughter climbing a tree (with the help of her dad) is the perfect weekend moment.
I bought her a pair of scissors for her birthday. She's very keen practicing it.  
誕生日にハサミを買ってやってからは、しょっちゅう「コラージュつくるの!」とチョキチョキしている。 ずいぶん長いことポタージュと混同して「アカショウビンのポタージュつくるの!」とか言っていたけれど。
Making a collage artwork.
「くるまを おそうじしているの」
♪街灯ぱっ もひとつ ぱっ これからはじまる 夜の時間
 なぜか街灯が点く瞬間が見たいうちのチビ。暗くなってくると「がいとう ついちゃった?」と必ず聞くのだが、だいたいは時すでに遅し。でもひいばあちゃんは、いつもちゃんと覚えていて、点きそうな時間、暗さになるとチビを誘って窓に張り付き、一緒にその瞬間を待ってくれる。
Every evening, my little one wants to see the moment when the street lamps turn on. But I often forget and when we realise, it's too late. Her great gran though, when she is here, always remembers the time and lets her see it.
砂場遊びは相変わらず大好きで、この日は2時間半も飽きずに公園にいた。
「ごはんあげるの」とどの子からも砂を口に入れられ、「洗ってあげるの」と砂を塗り付けられる公園のパンダさん。

ひとり黙々と濡らした砂をカップにつめ、落ち葉とクローバーを混ぜたご飯を作り、石に座り込んで食べた真似。
同じ砂場で遊んでいた男の子は、来るなり「こんにちはー」とわたしに話しかけ、そのあとも話しかけてくれたり何かをくれたり。それに対してうちのチビはちょっと固まり、ちょっと照れて無反応のまま自分の遊びに戻る。「他の子と遊べて良いですねえ」とわたしが言ったら、その子のお母さんは「一人で考えて勝手に遊べていてうらやましい。誰かいないと遊べないのも困るんです」と。どんな性格でも親は、何とかならないものかと思っているものだなあ。


相変わらずよじ上ったりするのはあまり得意ではない。
 でも木登りしたい欲求だけはあって、自分は何でも登れると信じてもいて……。

4 October 2021

Flycatchers

At a local nature park, we saw several migrant flycatchers yesterday. It is still quite hot during the daytime but birds told us that autumn is already here. 
 I happily sketched them while my little one was picking up berries and eating snacks.
毎年この時期になると、1羽くらいは渡りのヒタキが見たよねと近くの自然公園のミズキの木やちょっと開けたところの高木など、いそうなところを注意してみているようにはしている。でもだいたいは見られても1羽。なのに昨日はたまたま出かけた公園内で複数羽観察できてうれしかった。
Grey-streaked Flycatcher
あまりに久しぶりに鳥をスケッチしたので、形をとらえるのに苦労してしまった。
Asian Brown Flycatcher チビがアリを観察したりムクノキの実を拾っている間に、夫婦で育児放棄してコサメビタキ観察……。
双眼鏡でスケッチしようと思うと、どうしても小さくしか描けないのはどうしたものか。
カワセミが紅葉したハゼノキにとまって鮮やか。後ろでモズも鳴いていたけれど、そっちはスケッチし損ねた。
Japanese walnut
前日に拾ったオニグルミ。なんだかうれしい!

30 September 2021

拾いもの、捕獲もの

連休は近くの自然公園を歩く機会が多かった。チビも一度も「抱っこー」と言わずにずんずん歩くようになったので、同じ公園内でもこれまで辿り着けなかったエリアまで足を延ばせるようになった。この公園、もっと広くなかったっけ?と思ったり、こんな場所があるなんて知らなかったと思ったり。
あいかわらず外で望遠鏡スケッチ、風景スケッチなどはなかなかできないが、家に持って帰ってくれば、チビと一緒に絵が描ける。  
ウラムラサキシメジ
I brought this mushroom back home and sketched it with watercolour.   
Japanese Rat Snake's shedding skin.  I learned that in order to identify the species, you have to count the number of rows of scales around the body.    
蛇の抜け殻を拾った。体鱗列数を数えると25列くらいありそうなので、どうやらアオダイショウのようだ。

Very hungry caterpillars on our lemon tree... 
今年もベランダのレモンに大量の芋虫が!いつもはアゲハばかりなのに、今年はクロアゲハが卵を産んでくれたのでちょっとうれしい。
前蛹と蛹。
こちらは2匹目。チビを保育園へ送り、仕事をしようとコーヒーを入れていたら蛹化がはじまり、慌てて観察。ここ数年、庭のレモンから必ず終齢幼虫を捕獲して家で羽化させていたけれど、バタバタしていて蛹化も羽化も見逃していたので、久しぶりに見られてうれしかった。

3 September 2021

ひらがな

ずいぶん前から「鳥×あいうえお」は作りたいと思っていたので、チビが文字に興味を持ったこの春からのんびりと作りはじめた。鳥だと全く身近にいない種をたくさん入れなくてはならないので、生き物全般にした。
I started making Japanese Hiragana version of animals&plants alphabet as a personal project.  Even just with this normal hiragana series, there are fifty of them.  So I wonder if I will ever finish them... 
2歳半から文字を覚えさせ早期英才教育というつもりで作っているのではない。作りたいが先にあり、これが文字を覚える過程で有用かを見極めるには、チビが文字を覚えはじめる前でないと実験にならないという、母親のひどく身勝手な理由にチビが付き合わされている真っ最中なのだ。ずっと前からなぜか「の」だけは覚えていたのだが、他の文字にも興味を持ちはじめたので、慌てて作りはじめている。 
10個作って、まだ5分の1。そんなにノロノロ制作していたら、全部覚え終わる頃にはチビが中学生になっちゃうよーと夫にからかわれる。
Artistically, it's more fun to arrange the letters and use it as a part of drawing. But when I think of children and foreigners who don't even know the shape of the letter, I believe it is important to keep the letter simple, visible and in orthodox shape.
アーティストとしては、文字の一部を動植物で表したりというアレンジを加えたい気もしたが、その文字の形すら知らない人に教えるには、文字自体はできる限り一般的な形で、見やすくしたほうが良いと思った。実際にチビを見ていると、「り」や「さ」のように書体によって、くっついているものと離れているものがあると、同じだと認識しにくいらしい。 
選んだ生き物は、できる限り身近なもの、チビが知っているもの、そして動物園動物や園芸種ではなく日本の野生種にこだわり(イチョウは入れてしまったが)、いまのところ標準和名の頭文字でそろえるようにしている。あとから、あーあの種を入れればよかったーというのもいくらかあるけれど、作りながら考えているのでそのあたりは仕方ない。

春から1週間〜数週間に1文字ずつくらい出来上がったのもあり、チビはけっこう楽しんでくれている。新しく文字ができると、それを使って言葉ができないか考えるのがけっこう楽しい。 作った10文字を全部使って書ける言葉として、今の所思いついた最良がこれ。
朝起きたら、夫がこんなのをつくっていた。
インテリアとして家の中に飾ったり、並べ替えて遊んだり。よく目にするものは、気付けば覚えているのが子どもだから、ひらがなと、身近な生き物の名前も同時に覚えてくれたら良いなあと思っている。
うちのチビはすでにずいぶん生き物の名前を知っているので、「さ」の文字はなんだっけーとちょっと考えてサンコウチョウがいるから「さ」とやっている。これを作って以来、絵本を見ていていきなり、「これ、す!」とか言ってくるようになったので、文字への認識が高まったのも確か。今、イヌタデが花をつけているので、「い」についているこれだよーと見せてあげたりもしている。

母が、商品化できないかなあと、ずいぶんたくさんのプロトタイプを作ってくれた。
誰か商品化してくれないかなあ。

30 August 2021

花火

8月、近くの絵本文庫のお話会は、コロナで閉じてしまわないで、外で親子2組ずつに対して2冊ずつくらい絵本を読むという形をとってくださった。そこで読んでもらった2冊ともが花火のお話。『わにわにの おでかけ』は素朴な雰囲気の、でも多色摺りなので実際に作るのはとっても大変そうな、版画で描かれたお祭り風景がとても懐かしい感じで良かった。でもチビはお祭りも未体験で、綿飴もお面も金魚すくいも知らない。花火ですら絵本の中でしか知らなかった。
お祭りはできないけど、二晩つづけて、ちょっとだけ花火。
For us, fireworks are something to do with summer evenings and summer festivals. Since we couldn't have summer festivals for two years, my little one only knew about it in picture books.  So my mum bought a set of small fireworks and sparklers.   
小さい子には線香花火が一番。
ちょっと怖いと思っているくらいがちょうどよい。
でも何も考えずに火のついたロウソクにふらりと近づいたりするので、大人はひやひや。

このスケッチを元に、わにわにみたいな感じの木版画で作ってみたいけど、今は時間がないから、がまん。

28 August 2021

唯一描いた最近の生き物

暑さ、蚊、コロナ、風邪ひき3歳児、仕事の忙しさと揃うと、本当にどこにも行けなければ、まったく生き物スケッチができていない。涼しいところに座り込んで、数時間、鳥のスケッチとかしたいなあ。
7月終わりの夕方に、遊水地でさえずっていたホオジロ。
  A singing Meadow Bunting from some weeks ago.  
この暑いのに元気だなあ。
Three young kestrels were practicing to fly at the top of a tall building. 
遠くの高いビルの屋根の上でチョウゲンボウの幼鳥が3羽、飛翔練習をしていた。風をとらえてしばらく飛んでは、屋根の上に止まって休憩するのを繰り返していた。望遠鏡でのぞいてもまだ小さくしか見えなかったけれど、視野を固定したままずっと眺められるので、絵を描くのには良かった。
昨日の朝、ゴミ捨てに行ったら、マンションの玄関にウンモンスズメ。 なんだかうれしい一日のはじまり。

22 August 2021

2歳の"アブラム"

I made my little one's two-year-old album.  I want to preserve all the memories here.  And I think it will be useful when I want to write something for small children after she grows up and is no longer a child.     
今年も、2歳の間に撮り溜めた写真とスケッチをまとめてアルバムを作った。

  
これまで作った"アブラム"は、なんだかんだチビが一番良く眺めくれていてる。ここに書いたことがチビの小さい頃の記憶として残ってしまうのだと思うと責任重大な気もするが。
この一年は、ずいぶんチビがしゃべるようになったので、スケッチブックにメモしておいたチビの言葉や、チビが描いた絵もいくつか入れていった。
作りながら1年を見返していて、このコロナの状況のせいで、他の子どもと遊ぶ機会が本当に少なかったなあと思った。公園でたまたま一緒になった子とちょっと関わることはあっても、誰か名前の分かる子と何かをするような機会がちっとも持てていない。うちの子は一時保育に通っているので週に数日は保育園でほぼ特定の子と遊んでいる。でも本人の記憶にある限り両親としか遊んだことのない3歳児って案外いるのではないかと思って、ちょっと恐ろしくなった。 長引けば長引くほど成長過程の貴重な時期にやるべき何かをし損ねる子どもがいる。
かといって、今のデルタ株ウイルスの蔓延や救急医療の状況を思うと、家族以外と遊ぶのは怖い。
I made this linocut because I wanted to put one in the album.

9 August 2021

Third Birthday

My little one became three!!
チビが3歳になった。
毎年のように山の日のお休みに誕生日パーティ。
お昼ご飯に、夫がおいしいちらし寿司を作ってくれた。
 ケーキは今年も、従姉妹が上手にシフォンケーキを焼いてくれ、母と祖母とチビの3人で苦戦しながらなんとか飾り付け。その間に、わたしは従姉妹に焼いてもらったクッキーにチョコペンで文字と絵を描こうと苦戦した。温め続けないとスルスル出て来ず、すぐにダマになるので難しい! 従姉妹が気を効かせて、失敗した時用も含めて3枚も作ってくれていたので、2枚には電車を。
去年はケーキを前に固まってしまい、どうしても吹き消せなかったロウソクも、今年は「ロウソク ふっ。もひとつ ふっ」と絵本文庫のお話会の終わりの手遊び歌を歌いながら、上手に吹き消した。
「なんで ゆげが 出ているの?」「それは けむりだよ」
「なんでさ、ふーってやると きえるの?」
The bunting we hang up is the same one I made on her first birthday but, of course, I had to add the flag for the letter 3rd.  I asked her what she wanted me to draw there. Since I drew a Kingfisher last year, at first, she was saying "a Ruddy Kingfisher", but then she quickly changed her mind and picked the Narita Express, the fast train service to connect our area to the Narita Airport. So I tried.
季節からモチーフを選んだ1歳の誕生日と、子どもが知っている鳥を選んだ2歳、そして親が全く興味ないものを子どもの趣味で描かされる3歳。こうやって成長していくんだなあ。